酪農教育で子どもたちが変わった!
2009 年 12 月 7 日
「牧場が持つ多様な教育力を、子どもたちの豊かな学びに活かす」を主題とし、小・中学校教員を対象とした「教育セミナー」が12月5日に札幌市で開催された。
主催は中央酪農会議と日本教育新聞社、後援は農水省、文科省、農畜産振興機構、道教委、全国小学校長会。
開会で中央酪農会議・専務理事の門谷廣茂氏は、「酪農の教育的効果は多々なるものがある。認証を受けて活動をしている酪農教育ファームは現在、全国に300軒弱あり、年間約70万人が体験学習をしている」と話した。
基調講演では、広島大学大学院教授の角屋重樹氏が、「牧場が持つ多様な教育力を、子どもたちの豊かな学びに活かす」と題して、牧場の教育的効果、日本型の酪農教育方法のあり方などについて述べた。
実践発表では、札幌市立北光小学校教諭の高橋明子氏が、酪農教育を実際に取り入れた様子、それにより子どもたちがどのように変化したかなどを述べた。
また、恵庭市で酪農教育ファーム活動をしている村上牧場・村上隆彦氏が、酪農教育ファーム側の実情を本音で紹介し、前札幌市立山鼻南小学校の田山修三氏が、体験学習する側の注意点などを紹介した。
なお、高橋明子氏は、複数回にわたり牧場を訪問することで、子どもたちにとって牧場が「楽しみな場所・行きたい場所」に変わったと述べ、ある子どもの感想文を紹介した(以下)。
「私は牛が好きで、牛に感謝しています。牛乳をしぼるのに牛の命を縮めているし、肉を食べるためには牛を殺さなくちゃいけない。それはとてもつらいことです。でもだれかがそうしないと人間は生きていけません。人間が牛の命をうばうのだから、その命をすべてむだにしないことが牛への優しさだと思います。らくのうの勉強から、人間は人間だけの力で生きているのではないということに気付きました。」
酪農教育ファームのHP=http://www.dairy.co.jp/edf/
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