生乳生産、需要に追いつかず:Jミルク

2014 年 1 月 23 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 5:20 PM ニュース

一般社団法人Jミルクは1月23日、都内で、「平成26年度の生乳及び牛乳乳製品の需給見通しと当面する課題について」を発表した。26年度の生乳生産量は全国で735万4000t(前年比98.5%)と見込まれる。

25年度の生乳生産量は、北海道・都府県ともに、年度計では24年度を下回る見込みとなっている。酪農生産者戸数および乳牛飼養頭数が減少していることに加え、2~4歳程度の若牛の飼養頭数も24年度を下回って推移していること等が原因。

26年度も引き続き乳牛飼養頭数が減少傾向で推移すると見込まれること等から、このままの状態で推移すれば、26年度の生乳生産量は25年度を下回って推移すると見込まれる(年度計 全国735万4000t・98.5%、北海道383万4000t・99.4%、都府県351万9000t・97.6%)。

また、26年度の乳製品需要については、その他乳製品の需要が堅調であるとともに、脱脂粉乳・バターの需要量も前年度を上回って推移する見込みとなっており、見通されている乳製品生産量だけでは需要量を賄えない状況が見込まれる。

以上を踏まえJミルクは、「生乳需要に見合った安定的な生乳供給を図っていくためには、酪農生産者戸数の維持、乳牛飼養頭数の増加、新規就農の促進、経営規模の拡大といった取り組みを着実に推進するとともに、酪肉近代化基本方針の策定や「新たな酪農乳業対策大綱」の検証の議論と併せ、酪農乳業の競争力強化、適正かつ合理的な価格形成、後継牛の確保、適切な飼養管理、自給飼料増産等の、将来を見据えた酪農生産基盤強化のための総合的なビジョンを酪農乳業が一体となって描き、これを推進していくことが肝要である」と発表した。

北海道のナチュラルチーズや乳製品が大集合

Filed under: — djito @ 1:58 PM ニュース

cheese1
cheese2

「ミルク&ナチュラルチーズ・フェア2014」が札幌市の東急百貨店で、
本日(1月23日)から1月29日まで開催されている。
1月16日から21日までは帯広市で開催され、そちらも大盛況だった。

同フェアは、北海道牛乳普及協会、ホクレン農業協同組合が主催し、今年で28回目の開催。
道産のナチュラルチーズをはじめ牛乳乳製品の食卓への定着と、より一層の消費拡大を目指すもので、今回は68の団体・個人が出展し、600を超す商品が展示販売されている。

開場前のオープンセレモニーで、同協会の瀧澤義一会長は、「このフェアは北海道の乳文化を紹介する一大イベントに育った。国産ナチュラルチーズにおいては北海道のシェアは91%であり、道産のライバルは道産という、相乗効果が発揮される分野に成長した」と紹介し、「このフェアを通じて、一人でも多くの消費者に道産乳製品が持つ品質の高さを伝え、継続性を伴う需要拡大に結び付く普及・啓発の場にしたい」と挨拶した。

開場と同時に、フェアを心待ちにしていた消費者が駆け寄り、バラエティ豊富なナチュラルチーズや牛乳乳製品のなかから、お気に入りの品を探して購入していた。

細田治憲氏(由仁)・近藤三男氏(興部)・角倉了一氏(大樹)に宇都宮賞

2014 年 1 月 9 日

Filed under: — djito @ 9:02 PM ニュース

宇都宮仙太郎翁顕彰会は1月9日に理事会・評議員会を開催して、本年度「第46回宇都宮賞」の表彰者を以下に決定した。
●酪農経営の部 細田治憲氏(由仁町)
●酪農指導の部 近藤三男氏(興部町)
●乳牛改良の部 角倉了一氏(大樹町)
表彰式は、宇都宮仙太郎翁の命日に当たる3月1日に、札幌市で開催される。

今年の10大ニュースは?:家畜改良センター

2013 年 12 月 27 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 10:00 AM ニュース

独立行政法人家畜改良センターは、「平成25年独立行政法人家畜改良センター10大ニュース」をホームページに公表した(http://www.nlbc.go.jp)。

10大ニュースは以下のとおり。

 

1 乳用牛(ホルスタイン種)のゲノミック評価を開始

2 遺伝的多様性に貢献するNew Sireの供用開始!

3 ホルスタイン種の受胎率を3.5%高める遺伝子群を同定

4 代謝プロファイルテストで黒毛和種の受胎率向上

5 牛トレーサビリティ制度の活用で牛の月齢確認が簡便に

6 豚凍結受精卵の受胎率向上による改良群作出を実用化!

7 銘柄鶏の開発普及に向けて新たなネットワークがスタート

8 センター岩手牧場が「農場HACCP」の認証を取得

9 待望の外国産種雄馬の初産駒供給開始

10 佐藤英明理事長が日本学士院賞を受賞

 

詳しい内容は独立行政法人家畜改良センターホームページを参照。

生乳生産、全国的に減少基調:Jミルク

2013 年 12 月 24 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 4:00 PM ニュース,業界情報

一般社団法人Jミルクは12月24日、都内で、平成25年度の生乳及び牛乳乳製品の需給見通しと当面する課題について発表した。内容は以下のとおり。

 

25年度の生乳生産量は、直近10月までの実績を見ると、都府県だけでなく北海道においても7月以降、生乳生産が減少に転じ、その結果、全国ベースで5月以降は前年度を下回って推移している。乳牛資源が不足しているとともに、飼料価格も依然として高い水準にあるなか、猛暑や天候不順による自給飼料の作柄や牛体への影響等の要因も重なり、都府県、北海道ともに生乳生産において減少基調が継続している。今後も引き続き前年度を下回って推移すると見込まれ、これらの結果25年度計では、北海道3860千トン(前年比98.2%)、都府県3606千トン(前年比98.1%)、全国7466千トン(98.1%)と見込まれる。以上より、生乳生産基盤を確保・強化するための業界を挙げた対策の推進が26年度の喫緊の課題である。

牛乳類の消費は、出荷価格改定に伴う価格転嫁が進んでいるものと思われるが、これまでのところ、懸念されたほどには消費への影響が顕在化しておらず、牛乳および牛乳類全体では比較的堅調に推移している。今後は26年4月の消費税増税の影響も踏まえつつ、引き続き消費者への理解醸成および牛乳乳製品の価値請求を中心とした消費拡大の取り組みを業界全体で推進していくことが重要である。

牛乳類の不需要期における対応について、現在の需給状況を踏まえると、特定乳製品向処理量は、当面、前年度を下回って推移するものと見込まれる。しかしながら、近年における都府県の乳製品向処理可能量が減少していることに加え、今年度は年末年始については休日期間が比較的長いことなどから、年末年始や春休みなどの特定乳製品向処理が集中する期間においてはとくに、的確な配乳計画や処理計画を策定し、日々の需給動向や加工向処理の発生状況などの情報共有化に努めることが重要である。

「帯畜大牛乳アイス」新発売

2013 年 12 月 20 日

Filed under: — djito @ 4:28 PM ニュース

obichiku

帯広畜産大学は、これまで「畜大牛乳」を、畜産フィールド科学センター乳製品工場で50年以上にわたり製造してきた。
このたび、それに加えて、「畜大牛乳」や「十勝産生クリーム」などを材料に使用した「畜大牛乳アイスクリーム」を同工場で製造し、12月20日より、畜大生協で新発売した。

使用牛乳は「畜大牛乳」100%の「畜大牛乳アイスクリーム」を、「畜大牛乳」と同様に地域の皆さんに親しんでいただき、それらを通して本学を、より身近に感じてもらいたい、としている。

ちなみに「畜大牛乳」は、2010年6月に北海道HACCP認証を取得している。

家庭用チーズを容量変更

2013 年 12 月 13 日

Filed under: — maetomo @ 4:20 PM ニュース

雪印メグミルクは12月12日、来年1月下旬以降に出荷する家庭用チーズの一部商品について、容量変更すると発表した。対象アイテムは11品。

世界的な乳製品の需要拡大や外国為替をめぐる情勢等で輸入チーズ価格が高止まりにあること、配合飼料価格の値上がりの影響からチーズ向け生乳取引価格を平成25年4月にさかのぼって引き上げることに合意したことが、容量変更の要因としている。

容量変更対象は「スライスチーズ」(4品)、「6Pチーズ」(4品)、「雪印北海道100 とろけるチーズ」(3品)。それぞれ10から18g、現行商品に対して容量を減らす。

「酪総研シンポジウム」1月に開催

2013 年 12 月 2 日

Filed under: — djito @ 7:59 AM ニュース

雪印メグミルク(株)酪農総合研究所は1月に、札幌市で「酪総研シンポジウム」を開催する。
日程・内容は以下のとおり。
●日時:平成26年1月31日(金)13:00-17:00
●場所:第二水産ビル8階大会議室(札幌市中央区北3条西7丁目)
●テーマ:国産飼料を最大限に活かした酪農の再構築-2
 -地域の取り組み事例と課題-
●内容:
【講演】
1.「酪農総合研究所の自給飼料生産拡大の取り組みについて」
 田中二三男氏(雪印メグミルク(株)酪農総合研究所長)
2.「牛乳の価値-インスピレーションのその後-」
 長嶋透氏(千葉県香取市・酪農家)
3.「土・草・堆肥作り」
 太田福司氏(北海道大樹町・酪農家)
4.「JAにおける植生改善の取り組みについて」
 小島友喜氏(JA道東あさひ 営農センター長)
【意見交換】
 座長/高山光男氏(雪印種苗(株)研究開発本部長)
●参加申し込み方法:
ホームページHP掲載「参加申込書」にてFAXで申し込む。
HP=http://rakusouken.net/index.htm FAX 011-704-2417
※参加費無料、定員200名(定員になりしだい締め切り)。

分娩間隔「平均値」435日、「最頻値」361日、「中央値」409日

2013 年 11 月 27 日

Filed under: — djito @ 3:10 PM ニュース

家畜改良事業団は平成24年度 牛群検定成績のうち、分娩間隔の集計結果を発表した。
昨年度の分娩間隔(平均値)は、全国435日(北海道430日、都府県446日)で、これは、過去最長を記録した平成23年と比較して、全国-3日(北海道-2日、都府県-3日)と、全国平均としては4年ぶりの短縮となった。

また、分娩間隔については、従来の「平均値」に加え、今回から新しい情報として「最頻値」「中央値」も提供している。
分娩間隔の度数分布は、左右対称の正規分布ではなく、偏った分布となっていることから、その特性を表記する際は、「平均値」だけではなく、「最頻値」や「中央値」を示す必要があると判断したことによる。

昨年度の全国での「最頻値」は361日、「中央値」は409日だった。
これは、分娩間隔361日の経産牛が最も多いこと、経産牛の半数は分娩間隔409日以下であることを意味している。

乳業が求める乳質とは

2013 年 11 月 22 日

Filed under: — djito @ 5:15 PM ニュース

乳房炎防除研究会01

北海道乳質改善協議会(事務局/ホクレン生乳受託課)は11月22日、札幌市内で「第21回 乳房炎防除対策研究会」を開催した。
全道の乳質改善関係者ら約300名が集まった。

同協議会事業対策委員長の樋口豪紀氏(酪農学園大学 獣医学部 准教授)は、開会挨拶で、「今日の北海道の乳質は世界トップレベルに維持されている。その背景には、生産者はじめ関係団体、乳業メーカーが一体となって乳房炎防除対策を積み重ねてきたという誇るべき歴史がある。北海道酪農および関連産業の恒常的発展を維持することは、北海道酪農に課せられた大きな課題であり、当研究会もその課題解決の一翼を担う組織として、さまざまな技術情報を発信していきたい」と述べた。

雪印メグミルク・チーズ研究所長の安藤信幸氏は、「乳業が求める乳質について」と題した講演で、「生乳の品質が悪ければ、どんなに手を尽くしても、良いナチュラルチーズは作れない」と述べた。
その良い品質とは、1 新鮮で、2 細菌数が少なく、3 体細胞数が少なく、4 清潔で異物がなく、5 抗生物質などの薬品が混入していないもの。
飼料の種類や牛の体調によって、生乳中の成分が変化し、乳製品の品質(風味や色、硬さなど)や歩留りに大きく影響することを解説し、飼料→乳牛→生乳→乳製品の間には密接な関係があることを示した。
そして、「飼料および牛の体調とチーズ作りの因果関係を分析して、良いものを作るために牛の飼い方をどうすれば良いのかを研究していきたい」と語った。

事例講演では、以下が紹介された。
「PLテスターの反応と乳中体細胞数との関係」草場信之氏(北海道NOSAI)、樋口豪紀氏
「乳質の向上に向けた取り組みについて」白土健一郎氏(JA伊達市・酪農家)、コーディネーター/菊地実氏(ホクレン 酪農技術顧問)
「漏電の実態と調査」
「漏電の現状と対策ならびに漏電計の使用方法」松井克之氏(GEAオリオンファームテクノロジーズ 酪農機械事業部次長)

内容の一部は、来週のスタッフブログで。

« 前ページへ次ページへ »

Copyright (C) 2005 Dairy Japan Corporation. All Rights Reserved.