酪農で初のJGAP認証を取得 Kalm角山

2017 年 11 月 25 日

Filed under: — djito @ 11:00 AM ニュース

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搾乳ロボット8台で増産中のKalm角山(北海道江別市、百瀬誠紀代表取締役)は11月、酪農で初となるJGAP(適正農業規範)認証を取得した。JGAPは食の安全や環境保全に取り組む日本の農場に与えられる認証制度であり、畜産版は今夏に運用がスタートしたばかり。

同牧場は、サツラク農協組合員5戸によって設立され平成25年に稼働。480頭収容のフリーストール牛舎に、国内最多となる8台の搾乳ロボットを装備し、従業員12名で増産を続けている。昨年度の出荷乳量は4579t、今年度は5000t超が見込まれる。また牧場は昨年7月に、農場HACCP認証も取得している。

●HACCPは幹の認証、GAPは枝葉の認証
農場HACCPとGAPついて同牧場の川口谷仁専務取締役は、「前者は牧場の健全運営に対するシステム認証、後者は適正農場の生産物に対する製品規格認証だ。ゆえに木に例えるならば、牧場運営という幹にHACCP認証がなされ、そこに生い茂る枝葉(生産物)にGAP認証がなされることで、大きな約束と信頼を得らえる木ができる」とそれらの取得意義について語る。

●迅速な取得は支援メンバーのおかげ
同牧場のJGAP取得は、9月に書類申請、10月に現地審査、11月13日に認定と、極めて迅速に進行した。それには、農場HACCP認証農場はJGAP畜産版基準のうち、畜産物安全性と家畜衛生の基準項目を免除されるという理由ばかりでない。あとの基準項目である、労働環境、アニマルウェルフェア、環境保全などについては、「農協、専属の管理獣医師、社労士はじめ、農場を日頃から支えてくれるメンバーのおかげで、既存データをJGAP認証基準に沿って集約することで申請作業ができた」と川口谷専務は言う。

●取得メリットの第一義は利益優先にあらず
農場HACCPとGAPの取得メリットについて川口谷専務は、「どちらが利益(お金)につながるかということを議論しがちだが、それを先に考えると、本来の目的がくるってしまう」と言う。メリットの第一は、「より良い牧場運営ができ、各自がプライドを持って仕事ができる職場環境ができ、事業体として成長していけること」と指摘。次に、「JGAP認証の取得でサツラクの牛乳乳製品に対して消費者のプラスイメージが生まれるし、顔の見える商品も作っていける」と今後の活用を語る。

●安全・安心から約束・信頼へ
「間違いなく日本の牛乳乳製品は安全・安心だ。だが、その裏づけを問われると説明に手間取ることもある。そこで農場HACCP、JGAPが活かされる。牧場の運営・生産記録をいつでも開示できることを消費者に約束し、信頼を得ることができる。これからは、安全・安心から約束・信頼へとシフトしていくだろう」と川口谷専務は語る。

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TMRセンター同士が情報交換 十勝TMRセンター連絡会議

2017 年 11 月 22 日

Filed under: — djito @ 3:28 PM ニュース

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十勝管内の全TMRセンター(15軒)が参画する十勝TMRセンター連絡会議は11月22日、帯広市で研修会を開催し、会員TMRセンターはじめ関係機関から多数が参加した。

開催にあたり山本利浩会長(広尾町/サンタドリームサプライ)は「研修会を通じて仲間を作り、情報交換しながら良いエサを収穫し、切磋琢磨しながら生産を上げて、当連絡会議を盛り上げていきたい」と挨拶した。

その後、2軒の会員TMRセンターが運営状況を発表した。
JA上士幌TMRセンターは、構成牧場20戸、搾乳牛頭数は約2500頭、製造TMRは搾乳用3種類と乾乳用2種類。サイレージ品質の均一化・安定化などの効果により、1頭当たり日乳量は平成24年で27.2kgだったのが同29年には33.0kgに増えた。今後の課題は、大型バンカーサイロ46基のシート被覆作業時の人手不足、TMRセンターの規模拡大など。

更別TMRセンターは、構成牧場10戸、搾乳牛頭数は約700頭、製造TMRは搾乳用3種類と育成乾乳用1種類。粗飼料の品質・量が安定することで個体乳量が増え、同センター構成牧場の出荷乳量シェアは設立時の平成22年は24.2%だったのが同27年には30.9%に増えた。今後の課題は、粗飼料収穫作業を外部委託するなかで適期収穫していくこと、構成牧場が世代交代するうえでTMRセンターも円滑に運営継承してくことなど。

その後、5班に分かれて意見交換会が行なわれた。TMR単価設定方法、構成員による出役の課題、畑作農家へのコーン委託栽培の状況と金額などが話題に上がり、貴重な情報が交わされた。

明治のイノベーションの中核拠点

2017 年 11 月 16 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 4:30 PM ニュース

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(株)明治は11月15日、都内で明治イノベーションセンター竣工披露式を開催した。当日は工場見学や報道関係者向けに記者会見が行なわれた。
 同社の研究所は神奈川県小田原市と埼玉県鶴ヶ島市にあり、小田原市では乳・乳製品、鶴ヶ島市菓子の研究をそれぞれ行なってきた。この度、研究開発、商品開発の一層の強化を図ることを目的として、これら研究開発機能を統合し、東京都八王子市の明治イノベーションセンターに移転・集約した。

詳細は2018年1月号で。

2017 年 11 月 15 日

Filed under: — maetomo @ 5:32 PM ニュース
黒澤賞を受賞した原田敦さん

黒澤賞を受賞した原田敦さん

日本酪農研究連盟は11月15日、札幌市内で第69回日本酪農研究会を開催した。最優秀賞の黒澤賞には、釧路地方連盟・虹別研究会の原田敦さんが選ばれた。原田さんは「足るを知り、経営に活かす」を発表し、安全性と収益性の高い経営成果が評価された。

原田さんは標茶町で経産牛114頭、未経産牛96頭をフリーストールで管理している。経産牛1頭当たり9893kg、F4.09%、P3.24%、SNF8.73%の成績で年間生産量は1130tと大規模経営。

原田牧場の経営成果は極めて高く、コストは低く、財務の安全性も高く、ほとんどの経営技術指標で発表経営で最高位であったということが評価された。

原田牧場の酪農部門の所得率は32.4%、今回発表の6経営で最も高い収益性を実現している。

【受賞者】

最優秀賞:原田敦さん(虹別研究会)
優秀賞:渡辺英徳さん(標津研究会)
改善賞:佐藤俊弥さん(秋田研究会)
努力賞:尾田拓志さん(新潟研究会)
奨励賞:檜尾裕一さん(勝央研究会)・江上正生さん(ちくご研究会)

チーズが語る、熱い心

2017 年 11 月 2 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 10:13 AM イベント

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 一般社団法人中央酪農会議は11月1日、都内で第11回ALL JAPANナチュラルチーズコンテストを開催した。同コンテストは、日本人の嗜好に合ったチーズの製造や、わが国の気候風土に合った独自のナチュラルチーズ文化を創造し今後の生乳需要拡大を図ること、また国産ナチュラルチーズの製造技術の向上・消費拡大を目的としたもので、最終審査および表彰式が一般公開された。
 今回は、出品社数73社、アイテム数161作品のうち、非公開審査で金賞10作品が選ばれ、最終審査により上位4賞が決定された。受賞者および受賞作品名は以下のとおり。

【賞タイトル:受賞者名「受賞作品名」】
農林水産大臣賞:チーズ工房【千】sen「竹炭 濃厚熟成」
農畜産業振興機構理事長賞:ニセコチーズ工房(有)「ニ世古 椛[momiji]」
中央酪農会議会長賞:(有)冨田ファーム「ジャパンブルーおこっぺ」
審査員特別賞:TAK「コハク・クミン」

 最終審査を終えたチーズオフィス・ムー代表の村山重信審査員長は、「最終審査では各分野の先生達のチーズに対する話を聞いているだけで楽しかった。このコンテストにチャレンジしてくれたチーズ製造者達の熱い心を、チーズが語ってくれた」と、審査総括および感想を述べた。
 また、農林水産省大臣賞を受賞したチーズ工房【千】senの柴田千代さんは、「山里でも、一人でも、女性チーズ職人でも、この場に立てることを証明できたこと、すごく嬉しく思う。これからも誇りにしたい」と、喜びと感謝の気持ちを伝えた。

情報交換をより活発に 北海道TMRセンター連絡協議会

2017 年 11 月 1 日

Filed under: — djito @ 5:56 PM ニュース

北海道TMRセンター

北海道TMRセンター連絡協議会は11月1日、札幌市で定期総会を開催し、事業計画や予算などを話し合った。
開催に先立ち、佐々木二郎会長(浜頓別エバーグリーン)は「人材、草地更新、機械などの問題について行政と意見交換や政策提言も行なっているので、その内容も随時、会員の皆さんにお伝えしていく」と挨拶した。
同協議会は設立12年目を迎え、会員数は9月末現在で正会員68・賛助会員81。道内TMRセンターの約8割が参加している。

総会後、研修会を開催し、北の達人コーポレーションの木下勝寿社長が「北海道から世界へ~資金1万円から東証一部上場企業に~」、十勝バスの野村文吾社長が「お客さま密着!で、地域に貢献する十勝バスの経営~40年ぶりの利用者増加の実例~」、農水省飼料課の山下裕樹課長補佐が「平成30年度予算概算要求の概要」を講演した。
会員および関係者ら約240人が参加・研修した。

乳房炎防除への将来展望

2017 年 10 月 18 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 11:30 AM セミナー報告,ニュース

日本乳房炎研究会は10月6日、都内で「第22回日本乳房炎研究会学術集会」を開催した。同学術集会は『乳腺免疫の最新知見と乳房炎防除』と題し、農研機構・動衛研の林智人氏の座長のもと、下記の講演が行なわれた。また、ポスター演題は全国から11題の発表があった。

基調講演 「乳腺免疫のユニーク性と乳房炎予防に向けた新概念の構築」
 東北大学大学院農学研究会 野地智法氏
講演1 「乳房炎防除のための自然免疫機能の利用」
 広島大学大学院生物圏科学研究科 磯部直樹氏
講演2 「乳房炎由来菌のバイオフィルム形成能と慢性関係」
 北海道中央農業共済組合 山下祐輔氏

なお、当日の発表演題の中から第22回日本乳房炎研究会学術集会?居百合子学術賞が2題選ばれた。受賞演題は以下のとおり。
臨床研究部門
 スコア?臨床型乳房炎を発症した原因菌発育陰性牛への対応
 ○佐藤太郎・後藤 洋・三浦道三郎・近藤寧子・赤松裕久・田中秀和・藤田宏子・
 渡邉あい子・三好志朗・宮田雅章・荒木香里・磯部直樹†・篠塚康典・河合一洋
 (Bovine Mastitis Research (BMR)、†広大院生物圏)
基礎研究部門
 乳房温度上昇にともなう乳腺上皮細胞の乳分泌能とバリア機能の変化に関する基礎研究
 ○小林 謙・津上優作・松長康太・鈴木貴弘・西邑隆徳(北大院農)

地域生産基盤強化支援事業の実施状況と今後の推進:Jミルク

Filed under: — Yayoi Uruno @ 11:00 AM ニュース

Jミルクは10月17、平成29年度からの3カ年授業「酪農乳業産業基盤強化特別体先事業」のうち、指定団体およびその直接の会員団体を事業実施主体とする「地域生産基盤強化支援事業」について実施計画をまとめ、公表した(https://www.j-milk.jp/gyokai/seisankiban/hn0mvm0000003wrv-att/a1508283201702.pdf)。

公表によると、8月末までに事業実施主体となる指定団体および指定団体の直接会員からの計画申請を受け審査会を開催。とくに事業実施主体から提案のあった「提案型生産基盤強化対策」について採択の可否を審査し決定した。

課題として、「提案型生産基盤強化対策」では、国等の補助事業が細部にわたり措置されているなか、新規の事業構築が困難。本年度は事業費の2分の1以上を事業実施主体の自主財源と組み合わせて取り組むこととしたため、農協等で財源を措置できない場合は事業実施が困難。一律の助成上限設定(500万円)では、酪農家戸数が多い事業実施主体においては十分に事業を活用できない場合がある、などがあげられる。

Jミルクは事業全体の課題として、地域の生産者団体が事業に参画しなければ当該地域の酪農家は受益できず、所属する地域または組織による格差が用事ることがあげられる。以上を踏まえ30年度以降の事業の推進については、12月中に事業内容を生産者団体に告知できるよう、早期に改善のための検討を開始するとしている。

「牛学術セミナー」開催:株式会社インターベット

Filed under: — Yayoi Uruno @ 9:59 AM セミナー開催案内,ニュース

株式会社インターベットは11月、鹿児島県、北海道、東京都で「牛学術セミナー(旧コンセラールセミナー)」を開催する。
【日時】
11月9日:鹿児島会場:かごしま空港ホテル
11月10日:北海道会場:札幌市教育文化会館
11月11日:東京会場:MSD本社(北の丸スクエア)
※いずれの会場も13:30開始予定。
【演題および講師】
『ウシの受胎性-子宮機能からみた受胎性向上-』
岡山大学大学院 環境生命科学研究科 動物機能開発学講座
木村 康二 教授

パーラー25.9%・フリーストール27.0% 北海道

2017 年 10 月 17 日

Filed under: — djito @ 10:06 PM ニュース

フリパラ調査

北海道農政部畜産振興課はフリーストール牛舎およびミルキングパーラーの導入状況を調査する「新搾乳システムの普及状況について」(通称、フリ・パラ調査)を発表した。

今年2月1日現在の道内の搾乳農家数は5784戸。そのうちミルキングパーラーを導入している酪農家は1500戸(前年同期比+3戸、普及率25.9%)、フリーストール牛舎を導入している酪農家は1563戸(同-4戸、27.0%)、両方とも導入している酪農家は1493戸(同+3戸、28.8%)だった。

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