12日に開催された、TPP交渉反対を訴える道民総決起大会(12日付DJニュース)で採択された「大会アピール」は以下のとおり。
政府は環太平洋連携協定(TPP)を含む貿易交渉の基本方針を決定した。
TPPが、例外なき関税撤廃と金融、保険、医療など、幅広い分野の規制廃止を目指すものならば、「この国のかたち」を一変させる大問題である。
我が国の食料安全保障はおびやかされ、北海道の農林水産業や地域経済は、深刻な影響を受ける。
世界の食料は不足している。実際、世界の10億人の人々が飢餓で苦しんでいる。もはや、お金があれば食料を変える時代ではない。今こそ国内生産を増やし、食料自給率を高めるべきである。それが、わが国にとって、次の世代にとって、重要なことではないか。
また、農林水産業は食料生産にとどまらず、食品加工や運輸、外食、観光など、多くの産業と密接に関係する、すそ野の広い産業である。
農林水産業と様々な産業が連携を深め、共に発展することが、望ましい「この国のかたち」のあり方ではないか。
さらに、農山漁村は、国土の安全や環境保持、素晴らしい景観の提供など、経済価値だけでは計れない多様な役割を発揮している。
山や村や浜を元気にすることが、美しいこの国に住む我々にとって、望ましいことではないか。
我々は訴える。
1. 例外なき関税撤廃を原則とするTPP交渉への参加に反対する。
2. 政府は、これまで同様、すべての貿易交渉にあたり、例外措置として重要品目の関税を維持すべきである。
3. 地域社会のあり方や「この国のかたち」について、十分に時間をかけ、議論を深め、国民の合意形成を図るべきである。
我々は、政府や国会はもちろん、広く国民、道民の方々に、我々の主張への理解と賛同を強く訴えるものである。
平成22年11月12日
地域社会のあり方等「この国のかたち」を問う 道民総決起大会