手作りハッチとヒーターで暖かく

2011 年 12 月 30 日

Filed under: — maetomo @ 6:00 AM 未分類

冬の寒さ厳しい北海道十勝管内のI牧場では、生後間もない子牛を寒さから守るため、コンパネで手作りした専用ハッチを利用しています。
コンパネハッチにはホームセンターで買える小型ヒーターが装備されていて、ハッチにコンパネの屋根をすることで、中はとても暖かく保たれています。
I牧場のご主人は、「産まれたての子牛をいかに早く乾かすかが先決で、これで後の免疫力に差が出る」「濡れたままだと下痢や風邪をひく。人間と同じ」と言います。
子牛は乾くまでこのコンパネハッチで温めるそうで、だいたい2日くらいだそうです。

あと2日で2011年も終わり、ますます寒さが厳しくなってきます。
風邪をひかないよう、人も牛も寒さ対策は十分にしていきましょう。

みなさま良いお年をお迎えください。

カナダの酪農家はクォータ(生乳生産枠)制度を誇りに思っている

2011 年 12 月 23 日

Filed under: — maetomo @ 6:16 AM 未分類

石狩北地区乳牛検定組合と江別市酪農振興協議会主催の「酪農研修会」が先週、江別市で開催されました。
講師はDairy Japanで「繁殖と栄養」を連載していただいている、お馴染みの大場真人先生(アルバータ大学准教授/酪農学園大学特任准教授)です。
「大場先生の講演を聞きたい」という声が多く、江別市の酪農家はもとより、関係者を含めて約60人が参加しました。

この日の講演内容は、「北米の酪農事情/カナダとアメリカ」「高泌乳牛は繁殖が悪くて当然か?」「エネルギー摂取量を向上させる栄養管理」などでした。
乳牛栄養学の話はもちろん、カナダ酪農とアメリカ酪農の比較も興味深いものでした。
以下は、取材メモです。

●アメリカ酪農
-クォータ(生乳生産枠)制度なし
-乳価の変動が非常に激しい
-規模拡大か離農かという選択に迫られる

●カナダ酪農
-クォータ制度あり
-酪農家の利益が確保できる乳価を設定
-乳価は安定するが生産量は増やせない
-政府からの補助金はない
-カナダのクォータとは、「1日1kgの乳脂肪を生産する権利」のことで、売買価格は現在(12月)3万4000カナダドル。
-ということは、搾乳牛100頭、乳量30kg/日、乳脂率3.8%というカナダで平均的規模の農場であれば、
 1日の乳脂肪生産量=100頭×30kg×3.8%=114kg
 クォータ資産=3万4000カナダドル×114kg=388万カナダドル=約3億円
-廃業する際、この約3億円は退職金代わりとなる。
-クォータ価格はどんどん上がった。ということは、「酪農は利益のあがるビジネス」と認識されている証拠である。
-したがってカナダの酪農家は、クォータ制度を誇りに思っており、この制度を守ろうとしている。

日本もクォータ制度がありますが、カナダとはだいぶ違っていますね。
アメリカとカナダの中間のような感じでしょうか?

なんと驚き元タワー型サイロの家

2011 年 12 月 16 日

Filed under: — maetomo @ 6:00 AM 未分類

北海道別海町のW牧場では、使わなくなったタワー型サイロを有効利用しています。
再利用する場合、多くは車庫や資材庫にしたり、あるいは事務所として使うことがあります。
しかし、W牧場では、なんと家の一部として使っています。

今では有名な画家・大竹伸朗氏は、以前このW牧場で働いていたといいます。
そのこともあり、当初は遊び小屋として使う予定だったのを、
大竹氏の作品展を行なうギャラリーとして使っていたということです。
その後、作品展も終わり、息子さん家族の家として改増築して今の形になりました。

サイロの中の広さは驚きの20畳超えということです。
サイロの外観をそのまま使うことで、なんとも牧場に合う趣深い家になっています。
考え方によって、タワー型サイロはさまざまな利用方法がありますね。
横の電柱にある標識もかわいいですね。

十勝で一台「MO-MO-(モーモー)タクシー」

2011 年 12 月 9 日

Filed under: — maetomo @ 5:19 AM 未分類

帯広市の中央タクシーさんは、「子育てタクシー」用として「MO-MO-(モーモー)タクシー」を一台用意しています。
「子育てタクシー」とは、荷物の多い、乳幼児を伴っての外出サポートや、子どもだけの送迎を安心して任せられる「地域の子育て応援団」。
「子育てタクシーをかわいく、十勝らしく」という中央タクシーの社長さんの発案で、この「MO-MO-(モーモー)タクシー」はデザインされたそうです。
「(この車は)目立つし、注目されるし、お子さんたちにはモーモーちゃんと呼ばれて親しまれています」と運転手さんは話していました。

大胆な移動式カウハッチ

2011 年 12 月 2 日

Filed under: — maetomo @ 6:00 AM 未分類

十勝管内のM牧場では、子牛のカウハッチに驚くものを利用していました。
それはなんと、使わなくなった軽ワゴン車です。
子牛の乗っている軽ワゴン車はなんとも不思議でした。
M牧場では、基本的に、いわゆるカウハッチに子牛を入れていますが、
分娩が重なり、ハッチが足りないようなときに軽ワゴンハッチを使用しています。

牧場の施設レイアウト上、乾乳牛舎が分娩房と離れており、
分娩が近くなったら分娩房へ移すのだそうですが、移す前に産まれてしまった場合は、この軽ワゴンで乾乳牛舎まで迎えにいくそうです。
さらに、車を利用することで、雨風から子牛を守ることができ、
窓を開ければ、換気もしっかりできます。

カウハッチならぬ、カーハッチですね。

サプライズ Dr. ITO

2011 年 11 月 25 日

Filed under: — maetomo @ 5:41 AM 未分類

Dr. カィザリンク、Dr. グターボック、Dr. ハインリック、Dr. オルブライト、Dr. ロペック、Dr. ハーナー、Dr. コノーフ、Dr. オバートン、Dr. ホール、Dr. ジョンソン、Dr. グラント、Dr. ドラックレィ、Dr. チェイス、Dr. シャルーパー、Dr. スニッフェンから「Dr. 伊藤紘一ありがとう」のメッセージ。

ウイリアムマイナー農業研究所主催の集中トレーニング講座(11月19日「DJニュース」参照)の講義中に、突然、スライドが映し出されました。
いずれも伊藤紘一氏が日本に招聘した、セミナー講師陣たちです。

「サプライズ Dr. ITO」と題された、まさに驚きのこの企画。
ウイリアムマイナー農業研究所が今年いっぱいで閉鎖することから、その貢献を振り返ろうと、全酪連の齋藤昭氏が準備されたものです。

「日本の酪農産業に大きな影響を与えた」「日本の酪農を変えた最大の人物」「次の仕事の成功を祈っている」など、伊藤紘一氏の偉業をたたえるとともに、来日した際のエピソードなども披露され、同氏との固い絆が伝わってきました。
同氏は「みなさん本当にありがとうございました」と応えていました。

防疫意識を高めよう!

2011 年 11 月 18 日

Filed under: — maetomo @ 6:00 AM 未分類

先日訪れた十勝忠類の牧場で、
町をあげての防疫意識の表れを見ることができました。
これは、改正家畜伝染病予防法にかかる、
飼養衛生管理基準および特定家畜伝染病防疫指針の見直し等
平成23年10月1日付けで施行されました。
これを受け、幕別町では、幕別・札内・忠類の3農協に所属する農家に対して、
幕別町家畜伝染病自衛防疫組合から「衛生管理区域立入記録簿」と
その表示パネルが配られました。
基本的にこの記録簿には、牧場を訪問した者すべてが記入するものですが、
納品伝票や人工授精記録、診療記録の残る獣医師や人工授精師などは、
記入を免除されるとのことです。

今回の設置により、町内全員で「防疫意識を高めよう!」
という強い気持ちが伝わってきます。

みなさん、これからも防疫意識を高く維持しましょう!

子牛への気づかい

2011 年 11 月 11 日

Filed under: — maetomo @ 6:16 AM 未分類

北海道十勝管内のK牧場は、子牛の居住環境を少しでも良好にしようと工夫しています。
カーフハッチの置き場には屋根をかけ、ハッチ周囲が雨で濡れたり、雪が積もらないようにしています。
また、大型カーフハッチの飼槽には写真のようにカバーをかけ、乾草に雨が当たらないようにしています。
ちなみにこれらは、すべて廃材を利用したものだそうです。

J-milk 酪農乳業セミナーを開催

2011 年 11 月 4 日

Filed under: — maetomo @ 6:28 PM 未分類

 

j-milkは11月4日、東京都内で酪農乳業セミナーを開催した。セミナーでは農林水産省生産局牛乳乳製品課・倉重泰彦課長による「経済連携協定(TPP他)の概要と今後の方向性について」、名古屋大学大学院生命農学研究科・生源寺眞一教授による「あらためて農業・農政のあり方を考える?経済連携問題と酪農・乳業?」の2題が発表された。
このなかで生源寺教授は、TPP交渉参加への検討について、「国民にとって重大なテーマであるにも関わらず、国として丁寧な説明と真摯なコミュニケーションがとられていたのか」と政府の姿勢に疑問を投げかけた。

地場の特産品で、牛舎周辺のぬかるみ防止

Filed under: — maetomo @ 6:00 AM 未分類

オホーツク管内の興部町では、多くの牧場で写真のような光景を見ることができます。
地面に敷き詰められているのは“ホタテの貝殻”です。
同地域は地盤が粘土質ということで、
雨が降ると牛舎周りなどが泥濘化してしまうそうです。

今回うかがった牧場では、はじめに砂利を敷いたところ効果があり、
その上に、近くの海鮮物加工工場から入手できる
“ホタテの貝殻”を敷き詰めたところ、水はけが良く、効果てき面だということです。
なお、ホタテの貝殻を利用するにあたっては、
飼料に混入しないよう十分に注意もしています。

これは、同町の基幹産業である酪農と漁業をうまく連携させている一例です。
このように他産業との連携ができれば、また新たな発見がありそうですね。

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