PLテスターの試薬は3プッシュで

北海道乳質改善協議会(11月22日)の事例講演で、「PLテスターの反応と乳中体細胞数との関係」と題して草場信之氏(北海道NOSAI)は、
・乳房炎を拡散させないためには異常乳の早期発見と、その対応が重要である
・体細胞数7万以上は乳房炎感染を否定できない
と前置きし、「PLテスターは体細胞数10万未満を判定する精度が求められる時代である」と述べた。

そして、PLテスター試薬の量を、等倍(2プッシュ)、1.5倍(3プッシュ)、2倍(4プッシュ)、3倍(6プッシュ)したときの反応と体細胞数を調査した内容を示した。
その結果、反応の明瞭さから見て、「1.5倍量(3ブッシュ)が推奨できる」と解説し、「早期発見のツールとして、もう少し高率に検出できる診断試薬の開発が望まれる」と述べた。

デーリィ・ジャパンの歌

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 11月7日、再びカウガールスクールの取材に行って参りました。

 今回はカウガール達の職場である保育園で、子ども達に牧場体験で学んだことを伝えるというスクールでした。写真はカウガールの2人です。つなぎ姿しか見たことがなかったので、とても新鮮でした。でもこちらがいつもの姿なのです。可愛らしい保育士姿、2人とも、とても似合っていました。

  このカウガールスクールの取材で、愛知県酪の職員である飯田さんという方に、毎回大変お世話になっています。とても面白く親切な方で、一緒にいるととても楽しい方です。

 そんな飯田さんは、ご自身のお仕事とは別に、有志で「楽酪隊」というのを作っており、酪農の歌や踊りを作ったり、ブログによるウシコレやミルコレ発信しています。

 なんと今回、デーリィ・ジャパンの歌を作っていただきました!しかも2曲!!

 社員一同大喜びでした。本当にありがたいです。

 レコーディングをまだされていないということで、皆さんにお聴かせすることができなく非常に残念ですが、デーリィ・ジャパン以外の曲はここから聴けるので、皆さん是非聞いてみてください。

http://www.youtube.com/results?search_query=%E9%A3%AF%E7%94%B0%E7%BE%A9%E9%9B%84

 

 カウガールスクール第3回目の様子は、2014年Dairy Japan 1月号に掲載する予定なので、是非ご覧ください♪

世界の乳の祭典

10月28日から11月1日まで開催されたワールドデイリーサミット2013を取材してきました。今年のサミットは60カ国から約2100名が参加し、過去最大の規模になりました。

アジアや中東、アフリカの一部といった新興国の旺盛な乳製品需要にグローバル企業が目を向け、新たなマーケットへの投資を行なう姿勢などが紹介されました。こうした新興国の動向や増大する人口問題を考えると、近い将来、乳をはじめとした食料の争奪戦が来ることが安易に想像できます。だからこそ、日本の酪農基盤は将来にわたって守られなければならないのだと改めて考えさせられました。

写真は3日目の夜に開かれた「酪農家が集う会食」の模様です。クルーズ船で横浜港をクルーズしながらの会食で、約450名の酪農乳業関係者が出席しました。

バンカーサイロの「天端コーティング」でシート破損防止

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「バンカーサイロの天端コーティングは、すごくいいよ」という話を聞いて、取材しました。
場所は十勝・新得町、開発・施工者は同町の岩野建設です。
今回の取材で、「天端(てんば=部材の上面のこと)」という建築用語、初めて知りました。

同社の担当所から、試行錯誤の様子を聞きました。
コーティング素材は、合成樹脂の一種で、透湿性(通気性)、弾力性のあるもの。
施工法は、天端の角をダイヤモンド刃のサンダーで丸く削り、接着剤の下塗りを2回行なった後に、この樹脂を中塗り、上塗りと2回施します。
天端の角だけでなく、上面全体に塗布します。
するとスベスベ面に仕上がり、これならシートが被さっても摩擦による破損は防げます。

ちなみに、素材の耐用年数は7年から10年を見込んでいます。
この施工法は実用新案権を得たそうです。

より詳しくはDairy Japan 12月号をご覧ください。

DIYの目的はモチベーションアップ

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「北海道酪農技術セミナー」が10月28・29日、帯広市で開催された。

講演の一つ、「朝霧メイプルファームのチャレンジと成果」では、同牧場(静岡県、400頭搾乳)に4年前に就農し、後継者であり、現場責任者である丸山純氏が、この4年間、農場を改善すべく三つのチャレンジに取り組んだこと内容を、ビデオ映像を交えて紹介した。
その三つとは「乳房炎をなくす」「蹄病をなくす」「周産期病を解決する」で、そこには「Do It Yourself(自分達でやる)」をキーワードとした。

乳房炎へのチャレンジでは、搾乳手順や処置のマニュアル化、オンファームカルチャーを行ない、年平均4.9%だった乳房炎罹患率を0.9%に制圧することに成功した。

蹄病へのチャレンジでは、女性1人でも削蹄できる高性能の枠場を導入し、グラインダーによる削蹄を習得し、積極的に技術を習得したことにより、蹄病由来の廃用は激減し、跛行を早期発見・早期処置できるようになった。

周産期病へのチャレンジでは、フレッシュ群を新設し、観察を強化、エサ喰い・体温・血液検査などに明確な処置基準を定め、それに準拠した管理を徹底したことにより、平均ピーク乳量が3kg以上アップし、第四胃変位や代謝病が減少した。

各チャレンジおいて「Do It Yourself」を基本方針としたことで、従業員の責任感、モチベーション、牧場全体の能力がアップし、その結果、1頭当たり平均日乳量約33kgが約37kgに上がり、日出荷乳量が4tアップしたことを報告した。
そして、「乳量を上げるためにどうするかではなく、従業員のモチベーションを上げるためにはどうするか、ということに取り組むことが重要であることを痛感した。その結果として乳量が上がるというのが理想的である」と語った。