DIYで哺育舎を

先日取材でお邪魔した岡山県のU牧場。
建築業での就業経験もあるUさんは、DIYが得意だと言います。
そして案内してくれたのが、古い施設を改修した哺育舎。単管パイプなどを使い、基本的にすべて手作り。スターターや乾草、水を入れるボールは100円均一で購入したもので、ボールのサイズに合わせて作られた飼槽の台もDIY。既製品のような仕上がりでした。
そして個体の識別票はパソコンで作成し、プリントアウトしたものを掲げています。ちょっとした手間で、哺育舎内部は整然とした印象になると感じました。
単管パイプなどはホームセンターで安価に購入できるもの。手間と工夫で、低コストで環境を整えることができる好例を見た気がしました。

ほかの人はどうしてる?

DairyJapan月刊誌では、時々オンライン座談会を開催しています。

先日は第4回目、テーマは「乾乳期の管理方法」についてお話を伺いました。オンラインならではの手軽さで、全国各地の酪農家さん同士のつながりが生まれています。

ほかの人がどういう酪農しているかって、気になりますよね。

「こういう時どうしていますか?」「そんなやり方知らなかった!」なんて会話がすぐできる環境、すごいなと感じています。

 

※まじめに話しつつ、脱線したりもします。

 

読んでいただいている皆様、

「こんなテーマで聴いてみたい!」「うまく話せないけど参加してみたい」などがありましたら是非ご連絡ください。

【こちらで受け付けております】

セミナーや実際に会う機会が少ない1年でしたので、皆さまのお話聞かせてください!

 

「ゲノム評価」活用ポイントと注意点

K牧場はゲノム評価を活用しながら、産乳量・乳成分が高く、搾乳作業のしやすい乳房・乳頭・立ち方(肢)の牛群作りを着々と進めています。
さらにOPU/IVF(経膣採卵/体外受精)で改良速度を上げ、牛群が急速に斉一化してきていることを実感しています。

ただし、これらの改良技術を活用する際の注意点も、以下のように語ってくれました。
・自分で選抜圧を高めていかなければ意味がない。
・選抜圧を高めるからには、飼養管理がきちんと伴わなければならない。
・周産期疾病などのトラブルが多いと台無しになってしまう。

※詳しくはDairy Japan 12月号で。

バイオセキュリティの参考に

昨日、岡山県のU牧場にお邪魔しました。
Uさんは昨年実家の酪農場に就農する前は、一般企業でサラリーマンをしていたそう。そのとき、ISOなども学び、就農後の農場管理にもそのノウハウを活かしていると言います。
農場にうかがってまず感じたことは、整理整頓が行き届いているということ。各種書類はきちんとファイルにまとめられ、必要な情報にすぐアクセスできるようになっています。
また、備品や工具も自作の整理棚で、それぞれの「住所」を明確にしたうえで管理されていました。
そんななか、U牧場の入り口に注目しました。家畜伝染病予防のための「関係者以外立ち入り禁止」の表示の下には、車両消毒に使ってもらう消毒薬と噴霧器、来場者の記帳表はもちろん、非接触型の体温計、手指消毒薬が整然と並べられていました。
家畜伝染病予防はもちろん、ここ最近、再度拡大傾向にある新型コロナウイルスの農場への持ち込みリスクの低減もきちんと実施しています。
バイオセキュリティ対策は、農場を守る基本的な事項です。ぜひご参考に。

現場の感覚は常に正しい

「繁殖がうまくまわっていれば乳房炎も少ない傾向にあると思う」と言うKさん(Dairy Japan11月号・ルポ特集「うちの農場の乳房炎コントロール策」)。
こうした現場の感覚や経験則は、きわめて貴重かつ重要で、大切にしなければならないと思います。

そうしたKさんの感覚を裏づける研究報告が、近刊にありました。
「乳房炎による排卵障害および黄体機能異常によって、初回排卵や初回種付けあるいは受胎が遅れ、それにより空胎期間も伸びる」(磯部直樹「炎症反応と繁殖機能」、Dairy PROFESSIONAL vol, 13 特集/今、繁殖を見直そう)。

やはり、現場の感覚は常に正しい!