乳は食糧として作り出される唯一の天然物

今月は「牛乳月間」ですね。
この時期になると、いつも思い出して話題にするのが、この文書です。

動物の乳は天然物の中で食糧として作り出されてくる唯一のものである
私達が食べている食材を一つ一つ思い浮かべてみてください。
食糧として作られてくるものは、ほかにあるでしょうか。
果物や花の蜜のように、ほかの動物や昆虫に食べてもらうことを期待して作られるものもありますが、これらはタネや花粉を他所に運んでもらうために動物や昆虫を誘引するためのものであって、食糧として作られるものでありません。
乳は食糧として作り出される唯一の天然物であり、だからこそ、ほかの食材にない特別な能力を備えているのです。
~Dairy Japan 2009年6月臨時増刊号『ミルクの本』、伊藤敞敏より~

この文書、ぜひ皆さんの口からも、多くの人へ伝えてください。

画像は中央酪農会議「酪農イラスト素材集」より
https://www.dairy.co.jp/rsozai2021/index.html

「スマート」酪農

来週発刊 Dairy Japan 6月号のルポ特集テーマは「スマート酪農で生産性向上を狙う」です。
「スマート」と聞くと「痩せている」を連想しがちですが、これは和製英語で、それを意味する標準英語は「スリム」だそうです。「スマート」の意味は「利口な、賢い」「コンピュータ制御を用いた、ハイテクの」だそうです。
というのもスマホでweb辞書検索して知ったことなんですが……。
あっ、そういえば「スマホ」って「スマート」フォンでしたね、なるほど!

そして、「AI(人工知能)が学習・判断する」って、どういうこと? と思っていたので専門家に教えてもらいました。
それは、例えば、集積された牛の活動データと記録から、その牛特有の行動パターン(いわゆるクセ)をAIシステムが覚えて、それが再現されたときに「これは発情徴候だ!」と判断して通知してくれるということ、だそうです。
ゆえに、データが蓄積されるほど精度が上がっていくそうです。
これも、なるほど! でした。

人材が宝

釧路管内の牧場の、従業員さん用の休憩室です。
社長のEさんは若い頃、大手不動産会社の支店を切り盛りした経験があります。
「自主的でなければ仕事の質は上がらない」「前向きでなければ良い結果は出ない」「協力してくれる人がいて自分は幸せになれる」「協力し合いながら成長し合う」「皆で達成するから楽しい」と百戦錬磨の営業マン経験で得た経営哲学を語ってくれたEさん。
「これらが実感できる職場の仕組みと環境を作るのが社長の仕事だ」と日夜全力で臨んでいる様子が強く伝わってきました。
詳しくは、Dairy Japan 5月号のルポ特集「酪農の人材マネジメント」で。

好評連載 仔牛と向き合うアイの法則とは

「仔牛は宝」です。宝だと思うことができると、傷つけないように、壊さないように、汚さないように、失わないように、大切に大切に扱うことができるはずです。「1%の意識」「1%の習慣」小さなことに心を込めれば、凄い奇跡が起こります。
——–Dairy Japan 4月号 連載中の「仔牛と向き合うアイの法則とは」の一節です。
著者は十勝清水町・(株)ファーム山口の山口鮎美さん。

「仔牛と向き合う」を第一として試行錯誤しながら独自の哺育方法を編み出した山口さん。
初乳は制限なし。
生後2週間目から12~18リットル。
生後3週間目から18~24リットル。
これは「私が出した答えではなく、仔牛が出した答えです」と言います。
ファーム山口の仔牛は、抜群のフレーム、高い健康度で、評判を呼んでいます。

4500頭以上の仔牛から学んだ「仔牛と向き合うアイの法則」が詳しく解説されています。
ぜひお読みください。

新シリーズ「酪農家を楽にする 牛のための お産」Dairy Japan 4月号

Dairy Japan 4月号には新シリーズが二つあります。
その二つめは、「酪農家を楽にする 牛のための お産~もし、あなたが牛だったら、どんなお産を望みますか?~」(著者:石井三都夫氏/石井獣医サポートサービス)です。

当シリーズは、とかく人の都合に合わせたり、牧場ごとでさまざまな形や方法で行なわれてきた牛のお産管理を、本来の野生動物として営む自然分娩をイメージしながら、「牛目線」で検証し改善していこう、というものです。

第1回めは、「今、なぜ、お産が大切なのか?」と題して、お産の成否が牛の生産性に大きく影響し、それが、その農場経営を左右する大きなカギとなることが解説されています。
読んで、なるほど!

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