自由摂取

十勝管内K牧場(平均乳量約1万2000kg)は、すべての搾乳牛に糖蜜を自由摂取させています。
「全頭を高泌乳牛ととらえて、デンプンに頼らないエネルギーも与えることで牛の健康維持を図っている」とのこと。
糖蜜容器を置く台は、地元の鉄工所に作ってもらったそうです。

これは以前に取材したときの一場面です。
現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、農場訪問取材を取りやめております。
今は、大好きな牛乳・乳製品を自由摂取しながら、一日も早い終息を願い、こうした取材後記ブログを配信できることを待ち望んでいます。

あ! いいな!

北海道根室管内U牧場の休憩室です。
U牧場は、酪農経営で全国初となる、グローバルGAP認証〔GAP(農業生産工程管理)の国際的認証〕を取得し、さらにJGAP認証(日本GAP協会の認証)も取得しました。
そして次のチャレンジとして規模拡大を計画中。スタッフを募集するにあたり、昨秋、社宅を新築し、休憩室もこのように改装しました。
「このデザインを見て、あ! いいな! と思ってくれる女の子に来てほしいと思っています」とのことです。

こんなときこそ牛乳を! ヨーグルトを!

新型コロナウイルスの影響による臨時休校で給食牛乳が休止……その影響が懸念されています。
そうしたなか「こんなときだから牛乳をもっと飲むよ!」という嬉しいSNSもありました。
そう、こんなときこそ、ぜひ、牛乳/ヨーグルトをもう一杯!

農水省も「牛乳乳製品の消費にご協力ください」と呼びかけています。
https://www.maff.go.jp/j/saigai/n_coronavirus/index.html

牛乳・乳製品が健康度を高めるという調査・研究はたくさんあります。
以下のwebをご参照ください。こんなときこそ、皆に教えてあげましょう。
●Jミルク>研究・レポート
https://www.j-milk.jp/report/index.html
●全国発酵乳乳酸菌飲料協会>健康を守る発酵乳、乳酸菌飲料
http://www.nyusankin.or.jp/lactic/index.html

土壌凍結と冬枯れに注意!

北海道は今冬、記録的な少雪と言われています。
「雪が少ないときは凍害・凍上害・切根害に注意を!」と佐藤尚親氏(雪印種苗 トータルサポート室 主査)は、先週、札幌市で開催された酪総研シンポジウム(既報)の講演で警告し、以下の対策を紹介しました。

《2019~2020年冬季の土壌凍結と早春の冬枯れに対する技術対応》
〇本年は積雪が少なく、土壌凍結深が平年より深いので、牧草地に冬枯れや早春の牧草個体の乾燥による生育不良が懸念されます。
〇凍結が抜けたら、「根と土を活着させるため」「土壌水分を保持するため」「凍上・転びによる牧草個体の乾燥枯死を防ぐため」、まずは、ケンブリッジローラーによる鎮圧をお勧めします。
〇地下に空隙がある状態で鎮圧しないと、早春の施肥の効きが悪く、1番草収量減少が懸念されます。なお、裸地・枯死対策のため、早春の施肥に牧草種子を混ぜる場合は、施肥+種子を散布した後に、ケンブリッジローラーによる鎮圧が効率的です。
〇作溝法で牧草追播する場合は、いきなり作溝播種機を引っ張ると、「めくれ」が著しいので、一度、ケンブリッジローラーによる鎮圧で落ち着かせてから、低速で追播するのが良いでしょう。
〇現地で牧草地の越冬状態を、写真のケース1~ケース5のどの状態かを調査して、冬枯れダメージを受けた牧草地を早春に修理しましょう。


(資料・写真提供=雪印種苗株式会社、佐藤尚親氏)

誰でも一目でわかる

釧路管内の牧場Tは、設立当初から「乳質向上」に注力しています。
その一環として、バルクに入れてはならない(別搾り)牛または分房を、「誰でも一目でわかるようにしておく」という工夫を施しています。
それは、牛の後ろ足に以下の目印を付け、パーラーに牛が入ってきたときに一目瞭然というものです。

〇赤色ガムテープ=抗生物質治療牛(ホスピタル群にしかいない。バケット搾乳する)
〇緑色ガムテープ=クォーターミルカー搾乳牛(前乳房が対象)
〇黄色ガムテープ=クォーターミルカー搾乳牛(後乳房が対象)
〇青色ガムテープ=盲乳のある牛
〇ピンク色とオレンジ色のリボン=SA牛(ホスピタル群にしかいない。ディッピングはピンク色とオレンジ色のリボンの付いた容器で)
〇オレンジ色リボン=搾乳速度の遅い(渋い)牛(パーラーに入ってきたら直ちに乳頭刺激、ミルカーの離脱は手動で)

なお、搾乳前に5分間程度のミーティングを行ない、新しく加わった要注意牛などを確認し合います。

※詳報は、近日発売のDairy Japan 2月号で。