搾乳ロボット、乳検活用、TACSしべちゃ—-酪総研シンポジウム

2016 年 1 月 30 日

Filed under: — djito @ 11:09 AM セミナー報告

酪総研シンポ

雪印メグミルク 酪農総合研究所は1月29日、札幌市で「酪総研シンポジウム」を開催した。
テーマは「日本酪農の可能性–人・牛・飼料–」で、全国から370人が参加した。

根釧農業試験場・堂腰顕主査は「規模拡大を目指した搾乳ロボット利用技術」と題して、搾乳ロボットを導入する際の条件や注意点などを解説した。
ロボット搾乳不適応牛がいることから後継牛の確保が必要であること、フリーストール牛舎設計の失敗はロボット搾乳の失敗に直結すること、高精度な個体情報データを活用しながら牛の観察に注力することがロボット搾乳成功のポイントであることなどを解説した。

北海道酪農検定検査協会・荒井義久部長は「これからの牛群検定情報の活用–今、乳検でできること」と題して、北海道酪農と牛群検定事業の現状、牛群検定の役割、乳検データの活用、ゲノミック評価、またスマートフォンやタブレットなどでもデータ活用できる「牛群検定WebシステムDL」などを紹介した。
さらに、死産の傾向を示し、死産は後継牛と生乳生産確保に大きな問題となっていることをデータをもとに解説した。

釧路管内の標茶農協雪印種苗・標茶町が出資して設立し、昨年4月より搾乳を開始したTACSしべちゃ・龍前直紀場長は「草地酪農を目指すTACSしべちゃの取り組み」と題して、目標年間出荷乳量2400tに向けて順調に進捗していることや、粗飼料自給率100%に向けた取り組みなどを紹介した。
表層攪拌法による草地更新でオーチャードグラス、ペレニアルライグラス、アルファルファへ植生改善した手応え、雪腐れ防止対策としての殺菌剤散布、播種時期を広げるフロストシーディング法などの取り組みも紹介した。

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