北海道:万が一の計画停電に備えて

2012 年 7 月 21 日

Filed under: — djito @ 10:07 AM ニュース

北海道では来週7月23日から節電期間となり、
万が一、電力需給がひっ迫した場合は計画停電が実施されることになる。
そこで北海道農政部は、「農業分野における計画停電に備えた営農技術対策」と題して、
計画停電の事態に至った場合に備えて、事前の準備を呼びかけ、対策事項を示している。

その中の全作目共通項目としては、
(1)糞尿処理やハウスの開閉など電動機器を利用した作業や栽培管理は、各地域の停電時間を確認し、その影響が最小限にとどまるよう、作業時間の調整を行なうなどして、計画的に実施する。
(2)自動制御機器などは、運転中に停電になると故障の原因となる場合があるので、停電前に電源を切っておく。併せて主電源も切り、事故の発生防止に努める。
(3)発電機等ふだん使用しない機器を用いる場合は、計画停電の前に事前点検を行ない、十分な燃料を確保しておく。
(4)コンピュータ等でデータを管理している場合は、停電によりデータが欠損しないよう、事前にバックアップを取った後、電源を切っておく。
(5)通電後は、各種機器の復帰(リセット)を行ない、誤作動がないか確認する。

酪農・畜産では、
(1)停電を考慮した作業計画
停電開始と終了時間を確認して、搾乳やライン洗浄、放牧時間の設定及び必要となる作業を計画的に行なう。
(2)搾乳時間
搾乳時間帯に計画停電となる場合は、搾乳終了後2時間以上の冷却時間が確保できるよう、搾乳時間を変更する。ただし、乳量・乳質への影響が少なくなるよう、前回からの搾乳間隔を16時間以内とする。
(3)搾乳後の冷却
搾乳後、生乳の冷却が不十分なまま計画停電となった場合の出荷の可否は、通電後に乳温を確認したうえで、農協等の指示に従う。
(4)放牧
電気牧柵で放牧を実施している場合は、脱柵を防止するためにバッテリー式やソーラーパネル付きの電牧器を用いる。
(5)発電機の利用
発電機を利用して搾乳作業やバルククーラー等を稼働する場合、電気の逆送や通電再開時の機器破損等を防ぐために、必ず電源切替器を設備したうえで使用する。また、必要電力に対して十分余裕を持った発電機器を用いる。
(6)給水管理
水槽の給水にポンプを用いている場合は、タンク等を用意して飲料水を貯留しておく。
(7)電力を要しない暑熱対策
ア)窓を開放するなど、畜舎内の風通しを良くし、換気を促進する。
イ)畜体の毛刈りなどを行ない、体温の上昇を防ぐ。
ウ)畜舎の南側は、遮光ネット等を設置して、直射日光をさえぎる。

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