48カ月齢超の健康と畜牛のBSE検査は廃止へ―食品安全リスクコミュニケーション

2016 年 7 月 27 日

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BSE

内閣府の食品安全委員会は7月27日に札幌市で、牛海綿状脳症(BSE)検査の見直しに関するリスクコミュニケーションを開催した。消費者、研究者、獣医師、酪農畜産関係者など約100人が参加した。

今回の論点は、食用にと畜される健康牛のBSE検査で現行基準(48カ月齢超の健康と畜牛を検査)を廃止した場合のリスクについて。
国内では2001年以降、約1600万頭がBSE検査され、計36頭が陽性牛として確認されたが、2002年2月以降に生まれた牛では陽性ゼロとなっていることなどから、同委員会は、現行基準を廃止しても人への健康影響は無視できるとリスク評価した。
ただし、飼料規制の実効性が維持されていることを確認できるよう高リスク牛(中枢神経症状を呈する牛、歩行困難牛、死亡牛など)を対象としたBSE検査は続けること、と畜前の生体検査が適切に行なわれること、非定型BSEに係る最新の知見も引き続き収集することを付け加えている。

今回のリスクコミュニケーションでは、それらの評価内容が詳しく解説された後、質疑で、飼料規制のチェック体制や非定型BSEなどが、意見交換で、BSE発生当時を知らない世代に解説していく必要性などがあがった。
同リスクコミュニケーションは全国4会場で開催され(東京は開催済み、8月に大阪と福岡で開催)、出された意見や情報が同委員会の評価書に反映される。

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