輸入飼料高騰時に適正な生産者乳価の要求を機に結成された「安全安心な国産牛乳を生産する会(湯浅清春会長:酪農)は「今回の口蹄疫も畜産の存続にかかわる大事なこと。地元や近隣の皆様の心境は私たちの想像を絶する。私たちも移動や消毒等に配慮して対応しているが、このクラスの伝染病に至っては通常のバイオセキュリティでは防ぎ切れない。空気伝染の可能性も出てきたと思われる」として、下記内容(概略)を国や県など関係機関に提言した。
1 感染伝播の遮断のために確実に有効である範囲における感受性動物を一斉に全頭淘汰(風向き等も考慮し、確実に封じ込める広範囲)。
2 発生農場20km範囲の一般車両を含めた全面的移動禁止(特別車両のみ完全消毒を確認したうえで許可)。
3 関係者を含め人々を、農場や牛に絶対に近寄づけない対策をとる。一般市民や観光客にも、明確に伝達する。
4 係る全ての補償。非常に高額が予想されるが、予算調整している時間はない状況です。
5 ワクチン使用の準備だけは、怠りなく始めていただき、準備の状況は現場に公開していただきたい(在庫・経費・方法・効果など)。使いたくはないが、判断が遅れてから実行しても無駄打ちになる。
6 一般市民に口蹄疫が蔓延することの危険性、日本の畜産が崩壊する可能性を理解していただく報道を出し、協力の依頼をする。
7 関係者および近在住民の皆様の安全を、完全に保全していただきたい。
このまま封鎖の期間が延々と続き、範囲が増えていくこと自体が、発生県および隣県の農家に、はかり知れない経済的打撃を産む。早急に先の見える対策、さらに今後発生させない対策が最も望まれる方法と思われる。知事・大臣による早い政治的決断以外に蔓延阻止は不可能です(2010年5月8日:安全安心な国産牛乳を生産する会)
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*口蹄疫は「ヒトには感染しない」とされています。畜産物は安全です。
*農水省:http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/k_fmd/index.html
*DJニュース 5月6日、DJ北海道支局たより 5月7日:http://dairyjapan.com