統合初年度は減収増益(雪印メグミルク)
2010 年 5 月 13 日
雪印メグミルク株式会社は5月12日、東京本社で平成22年3月期決算短信を発表した。決算短信によると、同期の売上高は3933億円、営業利益127億円で、いずれも計画を上回った。
同社は昨年10月に雪印乳業と日本ミルクコミュニティが経営統合し、設立された共同持ち株会社のため今期が初年度となり前年実績を持たないが、両事業会社の決算を通期で連結したと仮定した参考数値によると減収増益となった(参考資料参照)。減収の主な要因は、牛乳の物流減や飼料価格の値下げ。これに対し、飼料原料をはじめとする原材料コストの下落や価格改定効果、家庭用商品の伸張、各種コストダウン努力によって増益を達成した。
雪印メグミルク 平成22年3月期決算 | ||
単位=億円 | ||
計画 | 実績 | |
売上高 | 3850 | 3933 |
営業利益 | 120 | 127 |
経常利益 | 150 | 149 |
純利益 | 95 | 92 |
参考:平成21年4月に経営統合したと仮定した場合 | ||
単位=億円 | ||
21年3月期 | 22年3月期 | |
売上高 | 5109 | 4952 |
営業利益 | 124 | 142 |
高野瀬忠明・代表取締役社長は「中期経営計画を前倒しで進めることで、23年3月期は営業利益155億円(計画比5億円プラス)をめざす」と発表。そのために、乳飲料、デザート、ヨーグルト、ナチュラルチーズの重点分野でのカテゴリーNo.1戦略、乳価値最大化、海外・新規事業を進めるとした。
具体的には、戦略的投資400億円、資材の共同調達や拠点の集約などによるコストダウン、研究開発の強化(ミルクサイエンス研究所の新設)などに取り組む。また、従来、育児粉乳などドライグロッサリーが中心だった海外事業を、チルド製品も視野に入れて拡大していく考え。
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