ミルクに付加価値を

新型コロナウイルス感染症が再び感染拡大の兆候にあり、予断を許さない状況にあります。皆様におかれましても、引き続き感染予防に注意をはらい、ご自愛ください。
さて、先日、東京都八王子市のI牧場にお邪魔いたしました。Iさんは酪農を続けるかたわら、平成6年からヨーグルト生産を開始。現在ではヨーグルトのほか、アイスクリームなども製造する6次産業に取り組んでいます。
都市型酪農では土地の制約などによって規模拡大は難しいのが実情です。そこで、乳に付加価値を付ける手段として、6次化にかじを切ったと言います。6次化を進めることで、生乳生産量を増やさずとも収入を拡大し、経営も濃密になったとIさん。
そんなI牧場が乳製品の原料乳として生乳に付した価値は、「幸せな乳牛から搾乳した生乳」。「幸せな母さん牛から搾乳された生乳にこそ価値がある」として、アニマルウェルフェアの向上に努めています。

ひさびさの酪農家訪問

皆さん、おはようございます!

先日は約2〜3カ月ぶりに酪農家さんへ取材に伺いました。

こちらの農場は地域の学校・企業・耕種農家・福祉施設など、さまざまな分野の方々と連携した経営が印象的で、とても興味深いお話を伺うことができました。

また「サラリーマンをやりながら週1で酪農ができるシステム作りを」と話す牧場主の姿に、”専業”というイメージの酪農の働き方に新たな可能性を感じました。

今月発売のDairy Japan8月号、ぜひお楽しみに!

動くのは牛か人か?……両方か。

皆さん同じ乳牛を飼っているのに訪れる牧場さんによって飼い方が全然違うなと最近感じます。

とある牧場さんではフリーストル&パーラー、はたまたコンポストバーン&ロボット、やはり多いのが繋ぎ牛舎。など牛の動き方も人の作業の種類も全然違うのに、飼養形態にかかわらず「牛が快適できれいで良い牧場」は存在するんですね。

一概に設備の問題で良し悪しが決まるものではないのかもしれません。そのほかによくできるポイントがたくさん眠っているということでしょうか。

皆さんが農場を良くするために日常心掛けていることは何ですか?教えてください。

今日も元気よくすごしましょう!

それでも基本は本からヒントを見つける~オススメ書籍Vol.7~

先日取材で訪ねたT農場で「まずは繁殖から見直す」と燃えている姿を見て、

「自分、繁殖や分娩について全然知らなかったけど、めちゃくちゃ大切なことだ。すべてのゴールでありスタートは繁殖だ……」

と感じ繁殖について勉強をしています。ただ、とても難しいです。

そこでまずはじめに読んだのがコチラ。

『それでも基本は発情を見つけて種を付ける』~繁殖における「酪農家」「獣医師」「受精師」の役割~

著:黒崎 尚敏、安富 一郎、鈴木 保宜、奥 啓輔

 

私にとっては一握りに「繁殖」といっても考えるべきポイントが多く、英語の略語や妊娠率や発情発見率などさまざまな数値の基準が複雑にまじりあっている印象でした。

しかし本書では、はじめは繁殖に関わる基本を、「酪農家」「獣医師」「受精師」の視点で書かれており、読み進めるとそれぞれ目指すべきゴールが整理して見えてきます。

さらに繁殖にかかわる診断や診療、具体的な技術に関する情報を最近の動向に沿って解説されています。

さまざまな判断基準、発情発現への技術が紹介されており、「繁殖」を勉強するうえでは難しいけど勉強になりました。

ちなみにまだまだ勉強不足な私にはどんな分野でもそうですが、わからないことが出てきたり、そもそも何の話かわからないときがあります。そんな時はほぼ毎回「基本の本」に立ち返ります。

『乳牛管理の基礎と応用』

何かにつまずいた、わからない、そんなときにこれを読むと解決の糸口が見えます。これはいい本です。助かっています。

みなさんの繁殖管理ではどんなところに気を使っていますか?うまくいっている要因は何ですか?是非教えて下さい。

身体測定しよう!

ホルスタインの発育値が25年ぶりに「推奨発育値」という名称で更新されました。
それは生産寿命の延長が期待できる牛体サイズに改良するための指標です。
ヒトも乳牛も健康で長く活躍してもらうためには、身体測定を定期的に行なうことが必要ですね。
ぜひこの「推奨発育値」の活用を!

※詳細はDairy Japan 7月号