現場でSARAを見つけるポイント【DairyPROFESSIONALVol.21】

【現場でSARAを見つけるポイント】(DairyPROFESSIONAL Vol.21 Part4より)

ルーメンpHが低下し、さまざまな障害を引き起こす可能性のあるSARA。きちっとルーメンpHを計測できれば早期に対応ができますが、日常の観察でSARAを見つけ出すのは容易ではないと思います。

そこで本稿より「SARAを疑う症状」をいくつか紹介します。まず前提として

・SARAは個体より牛群の問題として捉えるべき・個々よりも群としての症状のほうが明白である

さらに臨床的なサインとして

・牛群全体の反芻時間が減少する(少なくとも40%以上は反芻していなければならない)

・糞の状態は、明るく黄色く甘酸っぱい匂い、糞中に気泡が入っている

・理由が明確でない死亡や淘汰が増える

 

という点を紹介しています。

当てはまる節はありますでしょうか?

詳しい解説は「DairyPROFESSIONAL Vol.21」でご確認ください!

 

シカ柵

北海道ではエゾシカによる農業被害が常態化しています。
釧路管内のI牧場は昨年、高額の投資を覚悟し、約40haの更新草地の周囲にシカ柵を張り巡らせました。
すると、「新播はこれほどきれいに生え揃うものなのか!」とIさんは驚き、「反収が2~3割増えた!」とさらに驚いたと言います。
そして、「鹿はリード(カナリーグラス)を食べない。つまり鹿が食べ残した栄養価の低いリードを牛に喰わせ、栄養価を上げるために購入飼料を増やしてコストを上げているようなものだ」と嘆いていました。
粗飼料自給率を上げるためには、鳥獣被害対策事業の拡充も必要ですね。

食と命の大切さを伝えるカフェを作りたい

【高秀牧場ミルク工房、クラウドファンディングに挑戦中】

応援したいお知らせが届きました。

DairyJapan9月号でご紹介した高秀牧場(千葉県いすみ市)の敷地内のカフェ「高秀牧場ミルク工房」さんが、千葉県内に2店舗目を出店すべく、クラウドファンディングプロジェクトを立ち上げました。

「酪農が教えてくれる食と命の大切さを伝えるカフェ2号店を作りたい」というプロジェクトが、「CAMPFIRE(https://camp-fire.jp/projects/view/406654)」で進行中です。

より多くの方々に牛や酪農をより身近に感じて欲しい、その魅力を伝えたいというコンセプトで、千葉市の都市部に出店予定だそうです。

ジェラートやチーズなど応援金額に応じてさまざまなリターン(返礼品)を選べるようになっています。

是非チェックしてみてください!

 

経営改善のきっかけは?【DairyJapan10月号】

【経営改善のきっかけは?DairyJapan10月号】

酪農には、毎日「収穫作業」があり、定期的に資金を得ることができます。そのため小さな資金繰りはしやすいですが、大きな投資はなかなか起点が作りにくいのも現実のようです。

農場の経営が上手く回らない場合、問題点が散在しており、どこから手を付けたら良いやら……なんてことも。そんな時は、表面に浮かんでいる問題を「なぜその問題が起きているのか」という視点で、深堀ります。そこで出た問題をさらに「なぜなのか?」と追及する。それを繰り返す。こうして問題の原因を追究して追求して追求していくと、本質的な問題にたどり着くことができるのです。5回以上繰り返すと良いそうです。

また経営改善や投資の際に、家族経営ならば、家族の意見をまとめることも重要になってきます。著者は、経験した事例をもとに、家族の意見の相違をまとめることは、飼養管理と同等に酪農経営者に求められる能力としています。

「”気づき”と共有から始まる経営発展の仕組みづくり」その2

目を通してみれば、何か新しい気づきが生まれるかもしれません。

DairyJapan10月号はこちら

 

エサの見直しはルーメン微生物に相談【DairyPROFESSIONAL21】

【エサの見直しはルーメン微生物に相談】(DairyPROFESSIONAL21・Part2より)

乳牛が活動し、乳を出すなどのエネルギーを生み出すのは、ルーメンがあるからで、ルーメン微生物が多く棲んでいるからです(1頭当たり数kg~数十Kgにもなるらしいです)。

蛋白質、脂質、炭水化物が栄養源となり、さまざまな形で牛は利用します。とくに炭水化物。デンプンと繊維の消化は極めて重要で、乳牛の栄養管理でまず考えることは、ルーメン微生物達が炭水化物から最大限エネルギー確保できるように見直すのが良いでようす。

繊維とデンプンはそれぞれエネルギー源に代わりますが(VFAというヤツです)、変わるスピードも変わったエネルギー源も違いまます。デンプン過多だと、それこそルーメンアシドーシスの危険も。

牛も、乾乳前・後期、泌乳前・後期などでエサのメニューが変わりますよね。よく言われていますが、ルーメン微生物にも準備がありますので、急に激しく変えすぎるとアシドーシスリスク大だそうです。

このように、エサの消化とエネルギー変換のことを考えながら、飼料設計・添加剤の給与などを考えていけると良いですね。ちなみに著者は、酵母培養物(イーストカルチャー)やモネンシン、カシューナッツ殻液などを紹介しています。

適切な飼料設計は、エサ代の節約にもつながりますよね。見直す際の参考にしてみてください。

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