釧路管内C牧場です。
毎週金曜日は「大掃除の日」。牛舎掃除やベッド消毒などを丁寧に行ないます。
写真はフレッシュ牛群。この日は金曜日で、掃除と消毒が丁寧に行なわれました。
こうした取り組みが奏功して、「乳房炎治療牛ゼロ」の月がたくさんあります。
※詳しくはDairy Japan 7月号で。
月: 2022年6月
搾乳タオルをきちんと管理
7月号の取材で訪れた中国四国酪農大学校で撮影した一コマです。
ジメジメしやすいこの季節、とくに注意したいのは搾乳タオルの管理ですね。搾乳タオルの衛生状況は、乳房炎にも影響してしまいます。そこで興味深い「知恵と工夫」を教えてくれました。
搾乳タオルの洗濯前に洗濯機のごみ取りネットの点検清掃と、乾燥機の掃除もルーティーンにしていると言います。乾燥機のフィルターの目詰まりは乾燥不良などの元になります。そこで、写真のように洗濯機脇に家庭用掃除機を設置し、フィルターを掃除すると言います。
掃除機を乾燥機のフィルター掃除用として常に脇にセットしておくことがポイントです。掃除のたびに移動させると、面倒になり、掃除がおろそかになりがち。今からでも簡単に取り組める乳質維持の工夫でした。ぜひ、ご参考に。
生産費高騰に対して今できることは?
先日、酪農家さんとの話の中で「エサ代が年間で600万円以上上がった」という声を耳にしました。これは、日本人の平均年収より高いです。人が一人雇えるほどの値上がりは、一経営体にとっては非常に大きいです。
では、それに対して業界では何ができるでしょうか。たびたび耳にする「酪農乳業界が一丸となって」という言葉の中には誰の、どのような行動が必要なのでしょうか? 役割ごとに考えてみました。
酪農家は
今できる管理面、ロスを見つけ、ロスをなくすにはどうするか考え、実践する(こういう時にDairyJapanは役に立ちます)。
今、生乳1Kgが何円で買われ、一方で、生乳1Kgを作るには何円の飼料やコストがかかっているのかを改めて知り、外に強く発信する。
組合組織、指定団体は
酪農家がおかれている現状を正しく把握する。
乳業メーカーに対しての乳価交渉
根本的に出口対策となる策の模索
乳業メーカーは
酪農家がおかれている現状を正しく把握する。
積みあがる脱脂粉乳、バター在庫の新たな出口、消費方法を考え、実践する。需要がコロナ禍前に戻らなかった場合に備えた対策を考える。
酪農家がいなければ乳業メーカー、組合は成り立たないですが、逆もしかりですね。今一度、各々の状況を理解し、大勢が意思を発することで、変わるきっかけが生まれるのではないかと思います。
皆さんが考えつく対策やお考えも、ぜひ教えてください。
全入口に踏み込み消毒槽
釧路管内C牧場です。
衛生管理に常に気を配り、牛舎のすべての入口に、石灰の踏み込み消毒槽を置いています。
牛舎に出入りする際は、来場者(獣医師や人工授精師など)はもとより牧場スタッフ全員も必ず踏み込み消毒します。
消毒槽は糖蜜の空き容器。「蓋(ふた)もあって便利ですよ!」とのことでした。
今日は牛乳の日!
【今日は牛乳の日!】
6月になりました。2022年も折り返し点が見えてきました。早いものです。
今日は牛乳の日、そして今月は牛乳月間です。
「牛乳、飲みましょう!」という発信も重要ですが、生乳消費増に向けて、農場レベルでできることがないか考えていました。
例えば、最近は、コーヒーなどはブランドから生産者(焙煎者・販売者)の思いやソウルを載せた売り方が流行しており、消費者も、ただ単に買うだけでなく、そのコーヒーに込められたストーリーも一緒に買うような動きがあると感じています。
生乳に対する生産者の思いやストーリーならば、酪農家の皆さんに勝るものはないと思います。牛を健康に、愛情をもって育て、安全な生乳を搾ろうと日々頑張る皆さんの姿は、私達が農場に取材に行って肌で感じているので間違いないです。
「牛乳は”愛”でできている」と教えてくれた酪農家さんの言葉を思い出しました。
酪農家の顔や人柄が見えることでより、牛乳に親しむ人も増えるのではないでしょうか。
これから先も牛乳を美味しく飲んでもらうために、生産者の皆さんからもぜひ、生乳生産や酪農に関する発信をしてみてはいかがでしょうか!