科学に裏付けされた技術の実践で「儲かる酪農」を

Dairy Japan2月臨時増刊号が校了となりました。タイトルは「やってはいけない!牛への管理」

「やってはいけない」と頭ではわかっていても、ついついやってしまいがちで、かつ生産性を妨げるような項目を列挙し、生産性を改善させるのが狙いです。

最終的には、いずれの項目も「カウ・コンフォートの向上」につながるものです。作業を見直し、生産効率を高め、そして人も快適に作業できる。そんな理想の農場を追求しませんか?

新しい年に、気持ちを新たにチャレンジする、あなたにおすすめの一冊です。

 

2014年2月5日発行、B5判/114頁

【監修】
堀北 哲也 ちばNOSAI連・中央家畜診療所臨床技術研修センター/獣医師
島田 隆男 ちばNOSAI連・北部家畜診療所生産支援研修センター/獣医師

謹賀新年

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新年明けましておめでとうございます。
皆さんはどのような年末年始をお過ごしになりましたでしょうか?
私は昨年に引き続き地元へ帰省していました。
写真が「去年と同じじゃないか!」とお思いになるかもしれませんが、
今回は、世界遺産(昨年6月登録)・富士山としての最初のお正月を迎えた富士山です。

酪農業界が今後、どんどん盛り上がっていってほしいという気持ちから、
この写真をお届けしました。

今年も北海道酪農、日本酪農に携わる皆様に、よりよい情報をご提供できるよう、走り回っていきたいと思いますので、
どうぞ今年も DairyJapan をよろしくお願いいたします。

お正月の楽しみ

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福岡県の糸島みるくぷらんとさんから、楽しみにしていた「伊都物語」のゴーダチーズが届きました。

生産者の中村牧場さんは本誌2月号でもご登場いただきます。

「飲むヨーグルト」をはじめ、バラエティに富んだ乳製品ラインアップを誇る(株)糸島みるくぷらんとさんの誕生、良質乳製品へのこだわりに関しても触れています。

このゴーダチーズと以前に取り寄せていた「伊都物語」牛乳焼酎でお正月の準備は万端です。

(Written by Ryoichi Maeda)

光周期(light rhythm)

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冬至を過ぎ、これから徐々に日が長くなる「長日周期」なりますね。
「光」は、乳牛の生産性や繁殖性に影響することが知られています。
1日の日照時間と乳生産量には大きな関係があり、「短日周期」の季節には牛舎での点灯時刻を早め、長日条件にすることで乳量減少を抑制できることが知られています(「乳牛管理の基礎と応用」Dairy Japan刊)。

十勝管内の塚田牧場は、そうした「光周期(light rhythm)」をコントロールする照明システムを導入し、成果を上げています。
1日のうち16時間は明るく(150ルクス以上)、8時間は暗く(150ルクス以下)となるように自動制御しています。

このシステムを導入して、明らかに変わったこととして、塚田さんは以下をあげます。
1. 夕方の搾乳量が、朝の搾乳量よりも多くなった。
2. 繁殖が良くなった。
3. 牛達が気持ち良さそうに反芻するようになった。

そして、もう一つ、このシステムには想定外の効果があったそうです。
それは、「夜明けが遅い時期の朝、牛舎に行くときに、既に牛舎内が明るく点灯しているから、モチベーションがアップする」ということで、「明るいほうへ向かっていくのは気持ちがいい」と塚田さんは言います。

※詳細はDairy Japan 1月号をご覧ください。

今年もDairy Japan、そしてホームページ、Facebookをご覧いただき、誠にありがとうございました。
来年もまた、ご愛読のほど、お願い申し上げます。
皆様そして牛達にとって、来年が良い年になりますように!

改めて数字で見ると…

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12月16~18日、「オルテックデーリィスクール2013」が開催されました。
そこで、マイク・ハッチェンス氏(イリノイ大学名誉教授)が
「乾乳牛と未経産牛の飼養管理」について講演しました。

そのなかで、未経産牛の育成コストについて紹介されました。
これは今年、アメリカ・ウィスコンシン州で試算されたもので、
雌子牛が産まれてから、親牛になって乳生産開始するまでに、
1頭当たり約22万円のコストがかかっているというものです。

また、最適な乳牛の成長を達成して、最適月齢での分娩をすることができなければ、
そのぶん、育成コストが増えていくことになってしまいますね。
アメリカでは、23カ月齢に分娩することが、1番生産性が高いとされているとのことです。

こうして育成時期のトータルコストで、改めて数字を見ると、
乳生産を開始するまでの時期に、増体量含め、いかにうまく成長させるかが大切なのだと、
恥ずかしながら、再認識することができました。

これも一つの経験として、今後の記事作りに活かしていきたいと思います。