日本乳房炎研究会の学術集会、シンポジウムで、北海道帯広市の中むら牧場・中村寿夫さんが「バルク乳体細胞数を3万個/mlに維持する酪農経営技術」を発表しました。
中村さんは昨年12月に、全頭全乳房出荷で体細胞数3万台を達成しました。
その達成に向けて、中村さんは施設改善、トンネル換気の最適化、搾乳衛生の徹底を始め、良質な粗飼料生産にもこだわったと言います。
そして、そのこだわりは、良質な堆肥生産をスタート地点に置きました。
土作り、草作り、牛作りの土台として良質な堆肥作りが欠かせないと言います。
健康な牛から、良質な生乳を搾るーーそれを究極の形で実現した中村さんの酪農への情熱に、思わず聞き入らざるを得ませんでした。
月: 2013年10月
これで乾乳牛の腹が変わった!
周産期における乳牛の乾物摂取量(DMI)低下を少なくするために、高繊維・低エネルギーの飼料設計で、乾乳牛用TMRに以前からオーツヘイを使っている北海道十勝管内Y牧場。
「こうしたら、見事に選び喰いがなくなり、DMIがうんと増えて、乾乳牛の腹がホントに変わった。見るからに腹がパンパンに膨れて、ルーメン内はギュウギュウに詰まっている感じ」とYさんは言います。
「こうしたら」というのは、オーツヘイを細かく切断するというもの(写真)。
Yさんは2インチ(約5cm)を目安に、あらかじめ細断しておき、それをTMRミキサーワゴンに投入しています。
ちなみに、このオーツヘイを、乾乳前期用TMRには8kg、後期用TMRには4kg入れます(あとは、コーンサイレージ、グラスサイレージ、乾乳用配合)。
こうして以来、「周産期トラブルはうんと減って、産後の体調も泌乳も順調」とのことです。