編集部の日常、感じたことを書いています

「給飼」と「エサ寄せ」を自動で同時に

20140228

十勝管内のM牧場は経産牛160頭。
搾乳牛は、搾乳ロボット2台と繋ぎ牛舎で管理されています。
搾乳ロボット牛舎の飼槽には自動給飼機が設置されていて、
混合飼料(濃度が薄め)が1日10回給飼されます。

M牧場は、その自動給飼機の下に「エサ寄せ板」を設置し、
「給飼」と「エサ寄せ」が自動で同時に行なわれるようにしています。
この自動給飼機は、動力と駆動が強力なので、それが可能なのだそうです。
ちなみに「エサ寄せ板」の部品は、国道沿いで見かける「防雪柵」の再利用だそうです。

メー!

Texel

野澤組の農場である「野澤北海道農場」(千歳市)にうかがいました。
同農場は酪農場であるほかに、日本では希少種の羊「テクセル種」の生産農場としても知られています。
そのテクセル種は高品質羊肉で、同農場産のテクセル肉はすべてアサヒビール園がお買い上げ。
アサヒビール園では「限定プレミアムジンギスカン」として大好評です。

そこで、その噂のテクセルを見せてもらいました。
羊舎に入ると、毛糸に包まれた、丸くてふわふわのテクセル達がたくさんいます。
牛もかわいいですが、羊もかわいいですねー。

羊の妊娠期間は150日で、同農場では季節繁殖しています。
秋(10月)から受胎し、春(3月)から分娩ラッシュだそうです。
同農場では、ラム(12カ月未満)とマトン(2歳以上)の中間である、フォゲット(1~2歳)で出荷しています。

ちなみに羊達の飼料は、チモシー乾草と配合飼料(羊用)だそうです。

牧場主の気持ち伝える看板

全国の皆さん、寒い日々が続いておりますが、
お元気にお過ごしでしょうか?
北海道は真冬日(最高気温が氷点下となる日)が2週間ほど続き、
札幌は今日、わずかばかりではありますが、
久しぶりにプラス気温になり、ホッと一息つくことができました。

さて、今週訪れていた湧別町で見つけた牧場看板をいくつかご紹介します。
湧別町農業協同組合(JAゆうべつ町)は、平成14年2月1日に、
湧別町内にある湧別農業協同組合、芭露農業協同組合、湧別町畜産農業協同組合の3農協が合併してできました。
写真の看板は、元・湧別農協のある地域で農協合併前、
今から15、6年前に農協50周年記念で各牧場に立てられたものです。

s-IMG_0334
一つ目のカラフルな看板は、その第一号だといいます。
描かれた“ちちしぼり屋さん”について由来を聞くと、
「牧場を牛乳生産工場というイメージにしたくなかったから、
牛飼いとして、牛と共に生きているということを伝えたかった」と言います。

s-IMG_0331
また、別の牧場にあるもう一つの写真の看板には、あえて牧場名を書かず、
“いつもあなたのそばにMILK、大空と大地の中で”と描かれています。
これについては、「牛乳を搾ってなんぼ。牛乳も大好きだし。
消費者への気持ちとともに、自分の中での決意表明も込めて」と話してくれました。

地域ごとに、こうした看板を見受けることができます。
これらには牧場や地域の気持ちや心意気を感じることができ、
それを、周りのより多くの消費者が感じ取って欲しいと私も思います。

科学に裏付けされた技術の実践で「儲かる酪農」を

Dairy Japan2月臨時増刊号が校了となりました。タイトルは「やってはいけない!牛への管理」

「やってはいけない」と頭ではわかっていても、ついついやってしまいがちで、かつ生産性を妨げるような項目を列挙し、生産性を改善させるのが狙いです。

最終的には、いずれの項目も「カウ・コンフォートの向上」につながるものです。作業を見直し、生産効率を高め、そして人も快適に作業できる。そんな理想の農場を追求しませんか?

新しい年に、気持ちを新たにチャレンジする、あなたにおすすめの一冊です。

 

2014年2月5日発行、B5判/114頁

【監修】
堀北 哲也 ちばNOSAI連・中央家畜診療所臨床技術研修センター/獣医師
島田 隆男 ちばNOSAI連・北部家畜診療所生産支援研修センター/獣医師