家事子育ても重要な仕事の一つ

【家事子育ても重要な仕事の一つ】

先日取材で伺った岩手県のM牧場。ご夫婦で酪農を経営しており、取材を受けてくださったのは哺育を担当する奥様。

哺乳ロボットや哺育舎に投資し、省力化を狙いました。話を聞くと、「搾乳、家事、子供たちの送迎などをするだけでも1日が終わるので、哺育の省力化に投資して良かった」と話します。ただでさえ子育て世代のご両親は忙しいうえに牛舎仕事も加わると、時間が足りませんね。

ここで得たゆとりをどうするか、というのも重要な経営ポイントかと思いますが、Mさんは飼養環境の衛生状態をさらに向上させることに。

続きは次号『DairyJapan9月号』にて。

 

響きました

【響きました】

取材で訪れたM牧場。搾乳牛舎に飾ってあった文章が素敵でした。

 

目に留まるところにこのようなメッセージがあると、ふとした瞬間に初心に帰れそうです。

最新技術、知識も重要ですが、「哲学」や「考え方」も同様に重要だと思いました。

コーヒー粕サイレージ

 

とある酪農家のKさんからこんな質問が「コーヒーの出がらしを畜産で活用している事例はありますか?」とのこと。

まれに敷料や臭気対策で牛舎に散布している例は聞きますが、確かに、昨今コンビニやカフェでて月にドリップコーヒーが飲めるようになり、その残さはかなり増えていることでしょう。

たまたま取材に出掛けていた際に出会った酪農家さん、なんとコーヒー粕をサイレージにして給与しているではありませんか。なんでも、コーヒーに含まれるポリフェノールが牛の健康増進に一役買っているのだとか。その酪農家さんは、コーヒー粕サイレージを製造する会社から仕入れて給与していました。サプリメントのように少量給与し、かれこれ10年くらい継続して使用しているとのこと。

未利用資源を酪農で活用するという良い事例を見ることができました。ひょっとするとまだ身近な捨てられている物が、酪農に活かせるかもしれませんね。

 

生産費高騰に対して今できることは?

先日、酪農家さんとの話の中で「エサ代が年間で600万円以上上がった」という声を耳にしました。これは、日本人の平均年収より高いです。人が一人雇えるほどの値上がりは、一経営体にとっては非常に大きいです。

では、それに対して業界では何ができるでしょうか。たびたび耳にする「酪農乳業界が一丸となって」という言葉の中には誰の、どのような行動が必要なのでしょうか? 役割ごとに考えてみました。

 

酪農家は

今できる管理面、ロスを見つけ、ロスをなくすにはどうするか考え、実践する(こういう時にDairyJapanは役に立ちます)。

今、生乳1Kgが何円で買われ、一方で、生乳1Kgを作るには何円の飼料やコストがかかっているのかを改めて知り、外に強く発信する。

 

組合組織、指定団体は

酪農家がおかれている現状を正しく把握する。

乳業メーカーに対しての乳価交渉

根本的に出口対策となる策の模索

 

乳業メーカーは

酪農家がおかれている現状を正しく把握する。

積みあがる脱脂粉乳、バター在庫の新たな出口、消費方法を考え、実践する。需要がコロナ禍前に戻らなかった場合に備えた対策を考える。

 

酪農家がいなければ乳業メーカー、組合は成り立たないですが、逆もしかりですね。今一度、各々の状況を理解し、大勢が意思を発することで、変わるきっかけが生まれるのではないかと思います。

皆さんが考えつく対策やお考えも、ぜひ教えてください。

今日は牛乳の日!

【今日は牛乳の日!】

6月になりました。2022年も折り返し点が見えてきました。早いものです。

今日は牛乳の日、そして今月は牛乳月間です。

「牛乳、飲みましょう!」という発信も重要ですが、生乳消費増に向けて、農場レベルでできることがないか考えていました。

例えば、最近は、コーヒーなどはブランドから生産者(焙煎者・販売者)の思いやソウルを載せた売り方が流行しており、消費者も、ただ単に買うだけでなく、そのコーヒーに込められたストーリーも一緒に買うような動きがあると感じています。

生乳に対する生産者の思いやストーリーならば、酪農家の皆さんに勝るものはないと思います。牛を健康に、愛情をもって育て、安全な生乳を搾ろうと日々頑張る皆さんの姿は、私達が農場に取材に行って肌で感じているので間違いないです。

「牛乳は”愛”でできている」と教えてくれた酪農家さんの言葉を思い出しました。

酪農家の顔や人柄が見えることでより、牛乳に親しむ人も増えるのではないでしょうか。

これから先も牛乳を美味しく飲んでもらうために、生産者の皆さんからもぜひ、生乳生産や酪農に関する発信をしてみてはいかがでしょうか!