家族酪農の希望

2021年も終わりに近づいてきました。2021年のハイライトの一つでもあるのが、酪農青年女性酪農発表大会です。

先日、今回農林水産大臣賞を受賞した宮城県のKさんとお話しする機会がありました。

Kさんが発表したテーマは「既存の牛舎で生産倍増計画」です。規模を大きく変えずに生産乳量、農場収益ともに本当に倍増させてしまったお話でした。

規模拡大や自動化が注目されがちな昨今の酪農業界ですが、戸数の大半を占めるのは家族経営の酪農であることも事実です。規模に関わらず、まだまだ取り組めることはあるぞ! と前向きな気持ちにさせてくれます。

じつは本取り組みの内容はDairyJapan2021年3,4,5月号の「実践!ゲノム解析」で掲載しております。これを機会に皆様、今年のDairyJapanを見返してみてはいかがでしょうか? 改めて何かのヒントに出会えるかもしれません!!!

日々のモチベーションを保つには

先日、北海道札幌市にて酪農青年研究連盟主催、第72回日本酪農研究会が開催されました。さまざまな地区から総勢100名前後の参加者が集まり、久々の対面形式での大会となりました。

オンラインで発表、質疑応答をする方も交え、全国各地から酪農経営におけるさまざまな取り組みが発表され、刺激的な時間となりました。

今後、少しずつでもこのようにお互いのモチベーションアップになるような機会が訪れることを祈ると同時に、私も、負けじとモチベーションアップにつながる誌面を提供し続けなければ。と改めて気を引き締めました。

受賞された皆様、おめでとうございます!

生産現場により近い環境で研究

先日、訪れた静岡県のN農場は、大学の研究農場として乳牛の飼養管理、栄養に関する研究や、実習生達の受け入れなどが行なわれています。

農場の飼養管理を担当するHさんは「実際の生産現場と同等の管理で、泌乳量や分娩間隔を適切に管理することを意識している」と話してくれました。

たしかに、試験で結果が出た場合でも、産乳量の多い牛と少ない牛では結果が違うかもしれません。研究者のMさんは「実際の酪農家さんのように、現場に近い環境で研究した結果は、そのまま現場に還元できて良い」とのこと。

管理技術を高める裏側には、さまざまな人の情熱が注ぎ込まれていました。

次号の増刊号『DairyPROFESSIONAL Vol.22』をお楽しみに!

すごい働く機械

先日の取材で見かけた一コマです。

自動哺乳ロボットに子牛を馴れさせています。話を聞けば、導入によって年間約1200時間の労働時間削減につながったそうです。哺乳作業に加え、大量の瓶の洗浄などから解放され従業員の労働効率も上がったとか。

さらに、子牛が欲しいときに飲めるようになったことで、自然に多回哺乳になり下痢も減ったそうです。

機械や道具の進化は著しいですね。一般人の私からすると、こういった機械を生み出す人も、使いこなす人も「すごい」といつも感心してしまいます。

哺育のモチベーションがあがる!【DairyJapan10月号】

【哺育のモチベーションが上がる!】~DairyJapan10月号「子牛はチャンス」より~

「改めて子牛と向き合う」というテーマの連載「子牛はチャンス」が10月号で最終回を迎えました。本連載は、複雑な数字や学術的な見解とは違い、モチベーションアップにつながる内容をシンプルに、分かりやすくまとめたものです。

まずは哺育担当者に読んでいただき、改めて、子牛への投資(時間もお金も)が乳牛にとっていかに重要であるかを再認識してもらい、子牛が酪農を豊かにする可能性を持っていることを知ってもらえたら幸いです。

家族経営で一人が哺育担当をしている場合、まず第一歩は「周り(家族)を巻き込む、理解してもらうこと」だそうです。ハードルが高い場合は、第三者を交えてお話をすると、より円滑に進むとのことです。子牛のことをわかりやすく説明する場合、本連載が役に立つのではと思います。改めて、1月号から読み返してみてはいかがでしょうか。

ナイスな哺育管理を実践している酪農家のかたがいらっしゃいましたら、是非ご紹介ください。お待ちしております。

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