牛乳月間は終わりましたが…

数日前までの猛暑から一転、各地は梅雨空に戻り雨が続いています。地域によっては災害級の大雨となっているところもあるようですから、皆さまお気をつけください。

さて、先日訪ねた香川県のM牧場では、牛舎の一画に「3-A-Day」の看板が設置されていました。「3-A-Day」とは2003年にアメリカで始まった食生活改善運動で、1日に牛乳乳製品を1日に3回、または3品摂取しましょうというものです。日本でも2004年からこの取り組みはスタートしました。取材時は6月25日。「牛乳月間」の真っ最中でした。

M牧場は取引先の担当者をはじめ、視察などで多くの人が訪れ、看板が設置された柵の前は多くの人や車が通ります。人の目に付くところに消費喚起を促す看板を設置することで、牛乳乳製品の良さをPRするのは取材でお邪魔する際によく目にする光景です。やはり消費あっての酪農。「牛乳月間」は過ぎましたが、スマホに残った写真を見て「もっと牛乳を飲もう」と気持ちを新たにしました。

農場に常備していますか?

初乳の大切さは弊誌『Dairy Japan』でもたびたびお届けしている情報ですし、皆さまご存知のとおりですね。

その大切な初乳、とくに免疫をきちんと子牛に届けるためには、初乳の品質が大切なこともご承知のとおりです。

では、その品質をどのようにチェックしていますか? 「経験と勘」「色や濃さ」と答える方もいらっしゃいます。

なんども本誌でご紹介しているように、初乳中のIgGの推定値はBrixメーターで測るのがおすすめです。

子牛の健康は、その牛の一生を左右します。

ぜひ農場に常備してほしいアイテムですね。

バッチミルキング方式

 弊社がお届けする新しい酪農専門ウェブサイト『らくコネ』では、随時お役立ち情報を発信しています。本日(5月31日)は「ミニ酪農講座」の新コンテンツ、「杉野の部屋vol.2」をアップしました。広島大学の杉野利久先生と鈴木直樹先生が体細胞について解説しています。ぜひご覧ください。

https://rakuconne.net

 さて先日、三重県のA牧場さんにお邪魔しました。テーマは暑熱対策で、A牧場でもユニークな換気システムを取り入れたり、遮熱塗料で輻射熱を抑えるなどさまざまな取り組みをしていて、とても興味深く拝見しました。
そんなA牧場で、私自身初めて目にしたのは「バッチミルキング方式」です。 一般的には搾乳ロボットシステムを導入する際は、フリーカウトラフィックや誘導型のトラフィックで牛舎をデザインし、乳牛の自主性に任せて搾乳しますが、バッチミルキング方式は搾乳ロボットをミルキングパーラーのように利用する方式です。A牧場では8台の搾乳ロボットで1日3回搾乳。
お話しをお聞きし、また施設や搾乳を見させていただき、「搾乳ロボットを使いたいけど牛舎は従来のものを使いたい」「乳牛にはPMRではなくTMRを給与したい」といったケースで使い勝手が良いのではいかと感じました。
機械の性能や牛舎のデザイン、作業動線、それぞれを単独で考えるのではなく、トータルで農場デザインを考えることが今の酪農で大切なことだと再認識しました。

お水の大切さ

弊社が新たに初めたウェブサイト『らくコネ』はご覧いただいておりますか? さまざまな情報をテキストベース、そして動画でも発信しておりますので、まだご覧になっていない方はぜひアクセスしてみてください。また酪農に関する疑問に答える企画もご用意していますので、同サイトの「お問い合わせ」から気軽に質問を投げかけてください。

さて、寒暖差の激しい季節です。GWを過ぎたというのに雪の便りが聞こえてきたり、真夏日の報道があったりと衣替えをしてよいのか判断が難しい時期でもありますね。
しかし着々と夏が近づいているように感じます。

ふと写真を整理していると、とある牧場の水槽を写した写真が出てきました。毎日ていねいに清掃された水槽はいつもピカピカ。撮影のときだけ清掃したのでは、この写真のようにはならないと思います。いつもきれいな水槽なら、乳牛達も気持ち良く、満足いくまで飲水できることでしょう。ヒトに例えるなら、水槽はコップやマグカップのようなものでしょうか。汚いコップやマグカップでは、水やお茶を飲む気になれないですよね。

これから本格的な暑さを迎えます。暑いときに限った話ではありませんが、水は泌乳はもちろん、乳牛の生体維持にも欠かせない大切なものです。そして暑熱期には、平時以上に多くの水を求めます(私も夏の飲水量は多くなります)。ぜひきれいなコップ、マグカップでおいしい水を飲んでほしいですね。

広告効果バッチリ

先日、岡山県のT牧場にお邪魔しました。取材前に着替えてきてくれたTさん。とてもインパクトの高いTシャツを着ていたので写真を撮らせていただきました。

地元の蒜山農業協同組合が販売する「蒜山酪農カフェオレ」そのままのデザインTシャツ。とくにインパクトが大きかったのは写真のバックプリントでした。

「チラシを刷って配るのも良いけど、これなら着ているだけで宣伝になる」とTさん。

成分表をバックプリントにするアイディアに感服しました。