これで乾乳牛の腹が変わった!

細断オーツヘイS

周産期における乳牛の乾物摂取量(DMI)低下を少なくするために、高繊維・低エネルギーの飼料設計で、乾乳牛用TMRに以前からオーツヘイを使っている北海道十勝管内Y牧場。
「こうしたら、見事に選び喰いがなくなり、DMIがうんと増えて、乾乳牛の腹がホントに変わった。見るからに腹がパンパンに膨れて、ルーメン内はギュウギュウに詰まっている感じ」とYさんは言います。

「こうしたら」というのは、オーツヘイを細かく切断するというもの(写真)。
Yさんは2インチ(約5cm)を目安に、あらかじめ細断しておき、それをTMRミキサーワゴンに投入しています。
ちなみに、このオーツヘイを、乾乳前期用TMRには8kg、後期用TMRには4kg入れます(あとは、コーンサイレージ、グラスサイレージ、乾乳用配合)。

こうして以来、「周産期トラブルはうんと減って、産後の体調も泌乳も順調」とのことです。

人参カリカリ

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飼槽で「カリカリ」「ポロポリ」という音が聞こえてきます。
その正体は「人参」でした。

十勝管内Y牧場は、8月上旬から10月下旬まで
人参の選果場から規格外品(いわゆるハネ品)を購入して、TMRに混ぜています。

牛達は人参が大好きで、大喜びです。
「寝ている牛は、飛び上がってくる」とのこと。
しかも、「ベータカロテンの効果で、発情徴候が、とても強くなる」そうです。

それにしても、「この人参、どこが規格外なのだろう?」というものもあります。
かじって食べたら、甘くて、とても美味でした。

バッタが大量発生

20130823

(北海道)「江別酪農研究会」の定例会が8月23日の晩、
石狩農業改良普及センター江別分室で開催されました。

この日のメイン・テーマは「搾乳手法」。
事前に撮影しておいた会員牧場の搾乳作業のビデオを見て、
乳質向上に効果的な搾乳手法をチェックし合いました。

パイプラインミルカーで、搾乳ユニットの掛かり方をきちんとするために、
ロングミルクチューブを牛体に添うように改善したら、
体細胞数および乳量に、劇的な効果があったことなどが報告されました。

また、普及センターからの情報として、
草地に大量発生したバッタ(イナゴ、写真)に関して、
その被害状況や対策が報告されました。
このバッタ、チモシーの葉と穂を喰いつくし、シバムギやリードカナリーも喰い、
芯(茎)しかなくなった草地もあるとのことです。
深刻な事態です。

危険! 徐行!

20130820

釧路管内・N牧場の入口は、車の往来が多い道路に面していることから、おしゃれな注意書が置いてあります。
「うちには幼い子供がいるので、目立つもので注意を促そうと思って作りました」とNさん。
サイレージ添加剤の容器を利用したもので、看板屋さんにデザインしてもらったそうです。
照明が装備され、反射板も貼ってあります。

備えあれば

20130809

釧路管内Mさんは、繋ぎストール内で起立不能が起こったときのために、「移動式カーフジャッキ」を2年前に特注で作製しました。
起立できなくなった牛の後方から、この「移動式カーフジャッキ」を転がしていき、カーフジャッキで吊り上げるというものです。

しかし、幸いなことに、この「移動式カーフジャッキ」は一度も出動していません。
「出動しないに越したことはない。でも、これは無駄ではない」とMさんは言います。
あらゆるリスクを想定して、それらのリスクを防ぐ方策を持つ――それがプロであると感じました。