水分(乾物)測定しよう!

十勝管内と根室管内の2軒の牧場で、サイレージの水分(乾物)測定をこまめに行なっている様子を拝見しました。
両牧場とも「家庭用生ごみ乾燥機」を利用していて、これは便利!
30~40分で完全乾燥し、臭いは出ません。
サイレージ100gの乾燥前後の重量差で水分含量を計算します。

「水分をこまめに把握すれば、どれだけ喰っているか(DMI)がより正確にわかる」
「正確な乾物を知ると、エサ設計と微調整ができる」
「こまめに水分を測って給与量を微調整することで、牛の調子と成績が良くなった」
とのことでした。

哺育舎の換気方法

十勝管内のN農場は、子牛の換気方法を変更して、抜群の効果を得ています。
夏場は従来どおり、自然の風をなるべく通すのですが、問題は冬の換気です。
窓やカーテンの開け閉めをこまめにするのは大変な作業でした。

そこで一昨年、片方の切妻に吸気ファン、もう片方の切妻に吸気ファンを設置しました。ただそれだけでは上空の空気が真っ直ぐに抜けるだけですが、その途中にシーリングファンを数カ所設置し、上空の風を押し下げて、舎内の空気全体が攪拌されるようにしました。

すると、「アンモニアがすごくきれいに抜けていく」そうです。
そのおかげで、「子牛が咳でゴホゴホすることがなくなったし、敷料交換も5週間ごとでOKになった」と大喜びしていました。
しかも低コストで済んだそうです。

写真で、暗くしているのは暑熱対策です。
ビニール被っているのはヒーターで、冬になったら降ろします

お金のかからないフットケア(護蹄)

十勝管内N農場で、定評どおりの、おとなしい牛群に感激しました。
どの牛も逃避距離(人が近づいていったときに牛が逃げようとしたときの間隔)が極めて短く、顔を触らせてくれるほどです。
「発情時は危ないけれど……」と前置きしながら牛に抱きつく畜主の様子を写真に収めました。

逃避距離が長ければ、牛の歩行速度は増し、歩行距離も増えます。
逃避距離が短ければ、肢蹄にかかる余計な負担は減ります。
ということは、牛と人の信頼作り、愛情溢れたハンドリング――これも大事なフットケア(護蹄)です。
そして、これはお金がかかりません。

※詳報はDairy Japan 8月号のルポ特集『うちの農場の蹄病予防プロトコル』で。

とにかく観ないとダメ!

平均日乳量40kg超をキープする十勝管内M牧場。そこでの乾乳期管理を取材させていただきました。
乾乳牛への、とことんリラックさせてあげる気づかい&愛情、筋肉回復を目的とした栄養などなど、きめ細かな管理を紹介してもらいました。

そして、最も大事なことは「牛を観ること」とのこと。
毛づや、足、肋張り(腹と体の充実)、食欲、食べ方(強さ)、糞の質と量……など、観察のポイントを聞きました。

詳報は今週発売されたDairy Japan 7月号で。

酪農家あるある連絡 LINEスタンプ

「ほうれんそう」(報告・連絡・相談)にも便利な、通話メールアプリのLINE。
そこでさらに便利なのが、面倒な文字入力をせずに意図を伝えることができるスタンプですね。
北海道留萌管内の苫前町で、現在5人のメンバーで活動する、昨年立ち上げた酪農女性グループWindmillkは、LINEスタンプを作成してリリースしました。
これは「人工授精あり」「ブツあり」「様子がおかしい」「獣医呼びます」……等々がデザインされた“酪農家あるある連絡”用で、とても便利なものです。
入手するにはLINEのスタンプショップから「実用! 酪農連絡スタンプ」で検索してください。