製品構成の改善により増収増益:雪印メグミルク(株)

2015 年 11 月 9 日

Filed under: — Yayoi Uruno @ 11:00 AM ニュース,業界情報

 雪印メグミルク(株)は11月6日、都内で平成28年3月期第2四半期決算説明会を開催した。発表によると同期の連結売上高は2906億円(前期比105.0%)、連結営業利益75億円(同148.3%)と、増収増益だった。セグメント別に見ると、乳製品、飲料・デザート類、その他において増収増益だった。とくに飲料・デザート類においては、コストアップ対応の成果に加えヨーグルト、デザートの販売拡大により製品構成が改善され黒字化を実現した。
 前期と比較すると、乳価差をはじめとするコストアップ影響の合計額に対し、吸収策として取り組んだ価格改定や容量変更などの効果を含むコストダウンの合計額が上回った。また広告宣伝や販売促進費用を投入した効果により、プロセスチーズやガセリ菌SP株ヨーグルトを中心に売り上げが伸長し、製品構成が改善されたことも増益に大きく貢献した。
 今後の取り組みとして、高付加価値商品機能性ヨーグルトなどの販売を拡大し高付加価値商品の売り上げ構成比のさらなる向上を目指す、順調に生産量を伸ばしている阿見工場、また海老名工場において、引き続き操業度を向上させるなどにより、さらなるメリットの創出を目指す、ヨーグルト、ナチュラルチーズをはじめとする継続成長分野の事業拡大、海外事業における粉ミルク事業、プロセスチーズ事業や、牛乳由来の機能性素材「MBP」など、新規分野の事業拡大などがあげられた。
 また、同社はTPPなどによる将来的な環境変化への対応として、乳の付加価値拡大による国内酪農基盤の安定化、プロダクトミックスの最適化による乳資源の有効活用、乳資源の調達機能と体制の整備、以上三つの取り組みを今後も継続するとした。同社代表取締役の西尾啓治社長は「今後も国内酪農を基盤とし、ミルクの付加価値を体現した商品を市場に供給していくことで、ミルクの価値創造や企業の利益拡大そして酪農生産への貢献につなげ、企業価値向上を目指す」とした。

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