酪農乳業の課題解決に三つの取り組みを
2015 年 1 月 6 日
乳業13団体合同賀詞交歓会
日本乳業協会など乳業13団体は1月6日、都内で合同賀詞交歓会を開催した。酪農乳業関係者ら多数が参加した。
開会に際し、日本乳業協会の川村和夫会長は挨拶で、「昨年はアベノミクスで株高や輸出産業の好決算が伝えられて世間一般は好況に沸いたが、酪農乳業界は世間とはかけ離れた一年だったように感じる」と昨年の酪農乳業界の景気状況について述べた。
そして、「生乳生産の減少の長期化、あるいは乳製品の供給不安、牛乳乳製品の価格改定、さらにはTPP交渉の継続など、さまざまな大きな課題が新しい年に持ち越された一年だった」と振り返り、「いずれの課題も、酪農乳業の将来を決める重要な課題であり、こうした課題に対して臆することなく立ち向かって、これを克服していかなければならない」と話した。
さらに川村会長はこれらの課題解決に向けて、以下の3点が重要だと述べた。
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1.苦しいときほど、顔を上げて前を見よう
さまざまな課題は酪農乳業だけに降りかかっている課題ではない。人口減少や高齢化に直面している日本全体、あるいは日本の農業・産業が苦しんでいる課題だろう。酪農乳業はむしろ堅調な消費にしっかりと支えられているし、国産牛乳乳製品は引き続き、高い信頼を保っていることから、まだまだ恵まれている。苦しいときほど、顔を上げて、日本の酪農乳業の将来を見据えて、前を見て、酪農乳業にとって何が必要か、何が重要かをしっかりと見定めて今後の方向性を見い出していくことが重要だ。
2.酪農乳業が一体となって、ことに当たろう
酪農乳業が抱える課題は、消費者はもちろん、流通業、行政など業界外にどれだけ理解していただき、支援、協力していただくかにかかっている。当事者である酪農乳業が意思疎通を図って、一体となってこうした課題に取り組んでいかなければならない。
3.業界にとって安全安心んがすべての礎
酪農乳業が生き残っていくための大きな前提条件。乳業として、品質・衛生の向上に今まで以上に注力していくことは当然だが、今年施行される食品表示法に対しても適切・的確に対応して業界としての信頼性をさらに高めていかなければならない。
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