新たな復興牧場
2014 年 7 月 23 日
福島県酪農業協同組合は7月22日、福島市内で、「復興牧場事業計画」にかかる記者会見を行なった。原発事故から3年以上が経過したが、福島県全体で営農を再開した被災酪農家はわずか13戸のみであり、いまだに63戸の酪農家が避難休業を強いられている。
会見によると、福島県酪農協は、大規模・協同経営による低コスト生産、労働条件の改善を図りつつ、福島県の生乳生産基盤の回復を図るため、「復興牧場構想」を計画し、避難休業中の酪農家を中心に参加を呼びかけた。その結果、5戸が復興牧場構想に共鳴し、平成26年4月に共同経営組織(株)フェリスラテを設立し、現在酪農再開に向けて準備を進めている。この復興牧場は酪農後継者や新規就農者への酪農経営・技術向上を目的とした研修機会も提供するとのこと。
【(株)フェリスラテの概要】
経営主体:農業生産法人・(株)フェリスラテ
役員:避難休業酪農家5名
労働体制:役員5名、社員6名(募集)、パート7名(募集)の計18名でのシフト勤務を予定
経営規模:飼養頭数580頭(搾乳頭数500頭規模、育成牛は預託し外部育成)、生乳生産量5000t/年を目指す
飼料生産:近隣農地の借地により自社での堆肥供給と自給飼料の生産を予定
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