「希望の牧場 ふくしま」プロジェクトが、東京都内で写真展を開催
2012 年 5 月 11 日
5月11日(金)、東京都内のギャラリーで「希望の牧場 ふくしま」プロジェクトが、写真展を開いた。これは、福島原発事故の警戒区域内に、いまも生存している家畜の命を知って欲しいという願いによるもので、約70枚の写真が展示されている。
福島原発から半径20キロ以内の警戒区域内で飼養されていた牛は約3000頭、うち半数が餓死や安楽死させられ、現在は主に1000頭以上の肉牛が半野生化し、生存していると推計されている。同プロジェクトは、これらを被爆の研究・調査のために活して欲しい、としている。
福島県浪江町のエム牧場には現在、約300頭の牛が生きている。吉沢場長は「経済価値がなくなったからといって、生きている牛を殺すことはできない。放射性物質の許容値で使えなくなった牧草ロールがあれば、それを有効活用することで、牛の生命が保たれる。千葉県の酪農家さんからロールが提供されたことで、安楽死への同意を撤回した農家もいる」と言う。
酪農では、スタンチョンに繋がれたまま餓死しミイラ化した牛と、事故後に誕生したホルスタイン子牛の2枚が展示されていた。農水省は4月5日、継続飼養を一部認めたが、「子孫も含めた出荷、移動、繁殖の制限」があり、乳牛は飼養できないのが現実。写真展は14日まで開かれる。
「希望の牧場」プロジェクトでは、サポーター基金を募集している。(文責:関東支局)
詳細は http://fukushima-farmsanctuary.blogzine.jp/
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