デラバル搾乳ロボット新モデル「VMS V300」発表会
2019 年 7 月 31 日
デラバル(株)は、7月31日に十勝管内幕別町で、搾乳ロボット「デラバルVMS」の次世代機となる「デラバルVMS V300」を発売するにあたり発表会を開催した。
全国から酪農家はじめ関係者ら約100人が参加した。
●ロボット牛舎設計の要点とは
曽我和彦社長は開催挨拶で、創業136年のデラバル社(スウェーデン)概要紹介に続き、世界の生乳生産動向を解説した。世界的に増産傾向にあるものの、そこでの大きな問題は「雇用の難しさと後継者不足」だとして、そのために「ロボット化およびデータを利用した飼養管理が必要とされている」ことを強調した。
その後、デラバル社の専門家による「搾乳ロボットの牛舎設計と諸外国の導入状況」と題した講演が行なわれた。ロボット搾乳牛群の行動分布の目標数値は、「飼槽に25~40%、VMSに5~10%、ストールに40~60%、ほか(移動、飲水)」、また「飼槽に6~10回/日来る。VMSに2~4回来る」とのこと。
さらにその後「デルプロ牛群管理ソフト」の解説、そして「デラバルVMS V300」の新機能が紹介され、最後に「デラバルVMS V300」の稼働の様子を実際に見ながら質疑応答が行なわれた。
●「デラバルVMS V300」三つの新機能
11年ぶりにモデルチェンジされた「デラバルVMS V300」の新機能は主に三つある。
まず、新開発の乳頭検知システム「デラバル・インサイト」。従来のレーザー方式カメラから新たに3Dカメラを採用し、スピード(最大50%装着スピードアップ)と正確性(装着率99.8%)を持って、乳頭検知およびカップ装着が行なえるようになった。
次に、牛に優しく効率的に搾乳が行なわれる「デラバル・ピュアフロー」。より良い乳頭洗浄と搾乳前刺激、真の分房別搾乳、より安定した真空圧供給、適切なカップ離脱などで、搾乳所要時間の短縮をもたらす。
そして、スマートフォンで搾乳ロボットの制御と監視ができる「デラバル・インコントロール」。牛舎内のどこからでも、搾乳ロボットを操作したり、稼働状況を把握できる。
これらの新機能により、1日の処理能力が約10%向上すること(搾乳能力3500kg以上/日)が期待される。
なお、同発表会は8月2日に、根室管内中標津町でも開催される。
※詳報はDairy Japan 9月号で。
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