だから乳房炎は酪農家の敵なんです!

十勝管内M牧場は、体細胞数が平均6万から8万。
「別に乳質を良くしようと思っているわけではありません」と言います。

「ただし…。酪農家は生乳を出荷しなければ意味がありません。乳房炎は、その出荷をできなくするから敵なんです。うちは、そういう考え方なんです」と話を続けてくれました。

「乳房炎による損失は、乳が出荷できない乳代の損失+エサ代+診療代+薬代+労賃などで、乳代×約2×出荷できない期間(最低10日間)となり、莫大な金額です」

「収入に上限はあるのに、支出は限りなく尾を引くものだ」とMさんは言ってました。

人間が、そういう状況に追い込んでいるのだ

「泌乳量を気にするのであれば、泌乳量を制限している要因を取り除けばいい。牛が乳を出せない状況を、自分がいろいろなところで作っている。それなのに、エサと種で乳を出す方向に持っていこうとするので、牛が体を壊してしまう」

「牛たちにとって、牛舎や搾乳室などが“嫌な場所である”という感覚があれば、それはすべてに影響する。人間にとっては、どうでもいい。あくまでも、牛たちにとって“気持のいい場所”にしなければならない」

「体が汚れている、くさい、などというのは、牛が動物だからではない。人間が、そういう状況に追い込んでいるのだ」

十勝管内のHさんにお会いしたときの取材メモです。
深いぃー話です。

借金せずに自力でやれてきた証・目印

十勝管内のY牧場は、7基目のバンカーサイロを増設中です。
毎年1基ずつ、徐々に増やしてきました。

このたびは運良く補助付きリース事業で建設しましたが、今までは毎年、全額を自己資金でまかなってきました。
「1年間の収支の中で、バンカーサイロ代を支払っても年末に組勘で多少の余裕があれば、借金せずに自力でやれた、という気持ちになるものですよ」とYさんは言います。
「何をするにもお金を借りなければならないのでは、つらい酪農をやっている、という気持ちになっちゃいます」とも。

水・水・水

一昨日から十勝にいます。
昨日の帯広市は最高気温27.8℃で今季一番でした(ちなみに朝の最低は6.4℃)。

帯広に程近い十勝管内のOファームは、飲水にとても気を配っています。
フリーストール牛舎には、水槽を足して、足して、足して――飼槽幅と同じくらいの水槽幅です。

「水を飲みたいのに、“待つ”というのはダメです。すぐに飲めるようにと配慮したら、結局、こうなりました」とのことです。

Welcow(ウェルカウ)アイス from なかしべつ

札幌郊外に、美味しいアイス、ソフトクリームのお店があります。
その名は「Welcow(ウェルカウ)アイス from なかしべつ」です。
(北広島市大曲242-9、TEL 011-788-3448)

もちろん「中標津牛乳」(85℃・15分間殺菌)で作るのが、こだわりです。
「いろいろ試してみたのですが、中標津牛乳で作ると味が全然違うんです」というオーナーの北美都里さん。
北さんは、中標津町の酪農家の娘さんでもあります。

なるほど、味が濃いのに、後味さわやか!
「中標津牛乳」も販売されています。
お店には牛の絵本などもあって、楽しいですよ。