防疫体制レベルを最大に

緊張が続く口蹄疫。
地元では、想像を絶する苦しみのなかにありながら、感染をこれ以上広げないために懸命の努力をされていることを思うと、いたたまれない気持ちです。

以下は、たまたま、この口蹄疫が起こる前に訪問した十勝管内と空知管内の農場の取材メモの一節です。

牧場の入り口に、「関係者以外立ち入り禁止」の看板は立てています。(10年前に)口蹄疫が出たときに、町から配られました。踏み込み消毒槽は、パーラー入口に置いています。あとは牧場の入り口に、外来の車両のために石灰を撒きます。幅6mくらいで、雪が解けてからです。白くなくなってきたら撒きます。雨が降れば撒きます。

(10年前に)口蹄疫が出たときは、牧場に入口にチェーンを張って、「関係者以外進入禁止」にしたこともありました。うちは車の往来が多い道路に面していて、間違って家畜車が入ってくることもあるので。

ヘルパーと獣医師、授精師には、うち専用の作業着と長靴を用意しています。牛舎の入り口で、それを着用してもらっています。この方式にしたのは、(10年前に)口蹄疫が発生したときからです。

いま日本中の家畜飼養農家は、防疫体制レベルを最大に引き上げなければなりません。

関連:「DJニュース」5月6日=「口蹄疫発生で防疫体制の強化を!」

牛訓(ぎゅうくん)

石狩管内I牧場の事務所に、この「牛訓(ぎゅうくん)」が貼ってあります。
よくとまり(受胎)、無事産んで、よく(エサを)食べて、よく寝て、よく(水を)飲んで、よく乳出せば、酪農経営はうまくいく、というもの。
「うちの嫁さん(都会育ち)が、結婚して手伝い始めたときに、乳牛の管理で何が大事なのかをオレが話したら、それを書いて貼ったんです」とのこと。
すばらしいご夫婦ですね。

ホルスタイン柄のロードコーン

北海道網走管内のT牧場は、農場内の芝生部分などに車両やトラクターなどが入らないようにロードコーンを置いているのですが、それをホルスタイン柄にして、牧場美化グッズの一つとしています。
このホルスタイン柄は、ホームセンターで購入した黒シールを適当な形に切って貼ったものだそうです。

お客様ニーズに対して感度の良い農業になること

来週発売のDairy Japan 5月号の「マイ・オピニオン」は、農業生産法人 (株)谷口農場・代表取締役であり、北海道農業法人協会・前会長の谷口威裕氏にご登場いただきます。

「需要があって生産がある、ということが基本です。ところが、生産があるから需要を作れ、というから、今の日本の農業をややこしくしているのです。ですから、お客さまのニーズに合致する農業経営を、まず基本に据えないと、展望は見えてこないと私は思います」と谷口氏は言います。

Dairy Japan 5月号をお楽しみに!

畑で採れた「鹿の角」

これは去年の春、石狩管内のI牧場の牧草畑に落ちていた「鹿の角」です。
鹿の角は毎年生え変わり、春先に抜け落ちて、また新しく生えてきます。

牧草畑に落ちた角が、たまたまロールベーラーに巻かれてしまうこともあるそうです。
それを知らずにロールカッターやTMRミキサーワゴンに入れると、凄い音がして、カッターの刃が欠けてしまうので、要注意です。