千歳空港も「靴底消毒実施中」

一昨日(9日)、千歳空港に着いたら、手荷物受取所に入る(および出口に通じる)ゲートに、「靴底消毒実施中です」(石狩地区農協組合長会)、「口蹄疫 侵入防止にご協力をお願いします」(北海道ほか)というポスターとともに、消毒マットが敷かれていました。

北海道は、「これからの観光シーズンを控え、空港や港湾等でのポスターの掲示や靴底、車輌消毒を要請するとともに、畜産農家にむやみに立ち入らないことや観光牧場などでの入場者の消毒への協力やパンフレットの配布により、道民や国内外から来道する方々への協力を依頼する」としています。

草地農業を成功させるポイントとは

ニュージーランドにおける草地農業研究の第一人者であるガビン・シース博士(ニュージーランド国立研究所)の特別講義が5月31日、酪農学園大学(北海道江別市)で行われました。
主催は、ニュージーランド大使館、同大学、創地農業21です。

同博士は草地農業を成功させるポイントとして、
「牧草の生長の仕方をきちんと理解すること」
「放牧地の健全な土壌を認識すること」
「放牧地のマネジメントとして、1ha当たりの牛の頭数、季節繁殖が重要であること」
などを紹介しました。

また、放牧草の緑色が多く消化率が80%と高ければ、乾物摂取量は18kg/日、代謝エネルギーは212MJ/日にもなるのですが、消化率が60%と低くなると、それぞれ10kg、88MJとなることから、いかに放牧草の維持・管理が重要であるかを強調しました。

口蹄疫を農場に持ち込まないチェックリスト

北海道農政部は口蹄疫侵入防止対策の徹底を図るため、「口蹄疫を農場に持ち込まないチェックリスト」を作成し、5月20日付けで、道内全戸の偶蹄類飼養農家がこのチェックリストを参考に自らが点検を実施してもらうよう通知しました。

これは家畜伝染病予防法/家畜衛生管理基準のなかから、口蹄疫に関して重要なポイントをまとめたものだそうです。
「防疫意識を高めそれを維持するためにも、ぜひご活用いただきたい」と北海道農政部は話していました。

北海道も消毒徹底

宮崎県での口蹄疫発生に伴い、北海道は4月21-30日に牛・豚・羊などの飼養農場全戸(1万450戸)を対象にした緊急調査を行い、4月30日時点で口蹄疫の疑いがないことを発表しました。
それと同時に、口蹄疫侵入防止の徹底、農場立入時における消毒の徹底を呼びかけるポスターを全戸、関係機関に配布しました。

根室管内のJA中標津は4月26日に、家畜飼養組合員全戸に石灰と薬液(踏み込み消毒槽用)を配布しました。
以来、どの農場も入口は石灰で真っ白です。
集乳車も農場に出入りするごとに消毒しています。

「人や物資の移動がある以上、(宮崎県との)距離は関係なく防疫体制を強化しなければならない。国民全員にその認識を持ってもらうために、そうした情報をもっと報道してほしい」と関係者は話していました。

尻尾はブラシ

「きれいで見事な牛たち!」
十勝管内のN牧場をうかがったときの第一声でした。

「とにかく牛体が汚れるのが嫌なんです」とNさん。
ストールや敷料の管理はもちろん、尻尾を毎朝洗います。

「牛にとって尻尾はブラシでもある。そのブラシが汚れていては、体はきれいにならない」
これは、かつてNさんが実習したときに親方から教わった言葉だそうです。