危険防止のために

新型コロナウイルスの感染拡大が連日報じられ、ついに昨日(2月27日)、政府は全国の小中学校、高等学校、特別支援学校を3月2日から休校にするように要請しました。早期の収束を願って止みません。
さて、写真は先日、作業の安全をテーマに静岡県のA牧場を訪ねた際の一コマです。
建設業など、他産業における作業事故は右肩上がりで減少しているなか、酪農を含む農業では作業事故が横ばいであることが現状です。こと畜産業、とくに酪農は大型動物を扱うこと、重機など作業機械を扱うことから、常に事故のリスクを抱えている産業です。
では、この作業事故をどのように防ぐのか。A牧場では6カテゴリー(全般、搾乳、独房、薬品、重機、削蹄)、計34の危険防止マニュアルを作成して、従業員に徹底しています。
そして今、ヒヤリハット(事故寸前の異常)を徹底して潰し込むことに取り組み始めました。
事故発生の経験則として、「ハインリッヒの法則」というものが有名です。これは「1件の重大事故に至るまでに、29件の軽微な事故があり、その下には300の事故寸前の異常、いわゆるヒヤリハットがある」というもの。であれば、ヒヤリハットを徹底して排除すれば、重大な事故は起こらないというのがA牧場の考え方。
軽微な事故やヒヤリハットは、時間経過とともに忘れがち。そうしたことが起こったら、即共有して対策を練る。これが危険防止の一つの方法かもしれません。
皆さんの農場では、どのような危険防止策を講じていますか?

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素人目線で見るはじめての牧場取材記

はじめまして。今年から入社しました前田真之介と申します。

これまではまったく違う業界で働き、酪農経験はなく、酪農や乳業のことなど何も知らない状態でスタートしました。
現在は酪農の勉強から取材同行、記事の作成を学ぶなど絶賛修行中です。ご指導よろしくお願いいたします。
これから皆様のお役に立てるよう、多くの場所へ飛び回り牛乳よりフレッシュな情報をお届けしますので楽しみにしていてください。

第一回目のスタッフブログでは、先月伺った牧場さんの取材記録をお伝えします。

伺ったのは、900頭近くを飼養する規模のS牧場さん。皆さんにとっては当たり前かもしれないことが私にはどれも新鮮に見えました。まず、「こんなにたくさん牛飼っている牧場があるのか」と驚き。せいぜい数十頭程度だと思っていました。

そしてミルキングパーラー。

このテクノロジーが詰まった施設はなんなのだ。素直にかっこいいと思いました。

伺った日はたまたま削蹄師による定期削蹄の日でした。削蹄風景も初めて拝見し、素早く削蹄するにまた驚き。

大きな削蹄枠もまたかっこ良いですね。

そして、これまで「牧場でよく見るアレ」程度に思っていた「アレ」の正体がわかりました。

サイレージでした。餌でした(S牧場でのロールは発酵TMRでしたが)。

毎日目にされていている方からは「そんなことかいっ」とツッコミをいただきそうですがご容赦ください。

 

取材に行くまでに月刊Dairy Japanをはじめ、いくつかの書籍で基礎から勉強をしましたが、やはり実際に見て感じてはじめて牛や物や人の役割や関係が見えてきますね。百聞は一見に如かずという言葉どおりです。

今後取材に伺った際はぜひ、皆様の牧場の特徴や注力していること、なにより当たり前なことをたくさん教えてください。よろしくお願いします。

恥ずかしながらまだまだ何も知らない私ですが、これからさらに経験と知識を積んで頑張ります。

 

土壌凍結と冬枯れに注意!

北海道は今冬、記録的な少雪と言われています。
「雪が少ないときは凍害・凍上害・切根害に注意を!」と佐藤尚親氏(雪印種苗 トータルサポート室 主査)は、先週、札幌市で開催された酪総研シンポジウム(既報)の講演で警告し、以下の対策を紹介しました。

《2019~2020年冬季の土壌凍結と早春の冬枯れに対する技術対応》
〇本年は積雪が少なく、土壌凍結深が平年より深いので、牧草地に冬枯れや早春の牧草個体の乾燥による生育不良が懸念されます。
〇凍結が抜けたら、「根と土を活着させるため」「土壌水分を保持するため」「凍上・転びによる牧草個体の乾燥枯死を防ぐため」、まずは、ケンブリッジローラーによる鎮圧をお勧めします。
〇地下に空隙がある状態で鎮圧しないと、早春の施肥の効きが悪く、1番草収量減少が懸念されます。なお、裸地・枯死対策のため、早春の施肥に牧草種子を混ぜる場合は、施肥+種子を散布した後に、ケンブリッジローラーによる鎮圧が効率的です。
〇作溝法で牧草追播する場合は、いきなり作溝播種機を引っ張ると、「めくれ」が著しいので、一度、ケンブリッジローラーによる鎮圧で落ち着かせてから、低速で追播するのが良いでしょう。
〇現地で牧草地の越冬状態を、写真のケース1~ケース5のどの状態かを調査して、冬枯れダメージを受けた牧草地を早春に修理しましょう。


(資料・写真提供=雪印種苗株式会社、佐藤尚親氏)