逆転の発想

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写真は静岡県のM牧場のフリーストール牛舎で横臥する乳牛です。
M牧場はオートスクレーパーや通路マットとの関係から、敷料をふんだんに使用することが難しいため、あえて敷料を使わない管理を選択しました。
そこで、柔らかく厚みのあるウレタン製のマットレスを使うことで、カウコンフォートを確保することにしました。
普段からきれいなベッドを保とうと、除糞を徹底していたMさんですが、「濃霧の日の除糞は湿度のためか、普段以上にベッドをきれいにすることができた」ことに気づき、以降、ベッドを水洗することを思いついたと言います。方法は、マット上にジョーロで水をかけ、通常どおり除糞し、その後に次亜塩素酸水を噴霧するというもの。通常の除糞作業にちょっとプラスするだけで、手間はあまり変わらず、それでいて体細胞数は低位安定したといいます。
「敷料を使えない」から得られた逆転の発想です。

ホル雄子牛の販売価格、哺育日割りするといくら?

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仕事一つ一つに具体的な目標を持ち、その目標を達成すべく、スタッフ各自が試行錯誤しながら、とても楽しそうに仕事しているS牧場。
「ホル雄子牛の販売価格を、哺育日割り計算(=販売価格÷哺育日数)で6500円以上に!」というのも、その目標の一つです。
販売価格が高くても、哺育日数が長ければ日割り金額は下がるから、担当スタッフは技術向上のモチベーションが上がります。
現在の実績は7300円です。
目標超えをスタッフ全員で喜び、それが牧場全体の活力となっています。

牛と会話をするように

皆さん、おはようございます!

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今月上旬、月刊誌Dairy Japanで毎月掲載している「酪農女性のon/off」の取材で群馬県前橋市に行ってきました。

今回の女性は「絶えず話しかける」「やれることは納得するまでやる」がモットーだとおっしゃっていました。
なるほど、写真撮影のときもひたすら牛達に話しかけ、牛達をほめちぎっていました。
こうすることで牛達も懐いてくれて仕事もやりやすいとのこと。

皆さんのモットーは何ですか?

11月号で掲載されますので、ぜひご覧ください!お楽しみに!!

牛部の活動

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6月26日のスタッフブログで紹介した、栃木県立那須拓陽高校の牛部を取材してきました。
1年生から3年生まで、22名の部員が放課後、搾乳や給飼、除糞などの一般管理をはじめ、毛刈りや調教、リードの練習などに励みます。
取材日は全共出品を目指して、入念な調整をしていました。
部員のほとんどは非農家の子弟で、高校に入ってから牛と触れ合ったというケースが多いといいます。
彼ら、彼女らが酪農について、そして牛について、どのような疑問を持っているのかもアンケート形式で協力してもらいました。
それらの疑問と、その回答は来年の1月号からDairy Japanでお届けする予定です。ぜひ、お楽しみに!

農場のベンチマーク

 みなさん、突然ですが「ベンチマーク」という言葉をご存じでしょうか? 位置を示す水準点を示し、転じて指標を指します。
 先のウィスコンシン州立大学の取材で、酪農のベンチマークについて講義を聞いてきました。ベンチマークには大きく、「内部」「経験則」「外部」の三つがあり、「内部」には過去の自分の経営や技術との比較、「経験則」には例えば、資産:負債の比率といった経営分析、そして「外部」は他の経営との比較があるといいます。
 自分と「同じサイズ」「同じ地域」「同じ経営スタイル」の農場のデータと、自分の経営データを比較して、経営のどこに弱点があるのかを客観的に知ることが、外部ベンチマークの利用価値です。ウィスコンシン州立大学では、酪農家向けのベンチマークソフトが無償で提供されていて、現在、約400軒の酪農家さんが情報を共有しています(http://cdp.wisc.edu/AgFAnew2.htm)。
 外部ベンチマークでわかった弱点を克服すれば、もちろん経営はもっと良くなるでしょうし、皆が弱点を改善していけば、次のベンチマークの機会には比較対象の成績が上がって、よりモチベーションも上がるのではないでしょうか。当然、地域全体の酪農が上向くでしょう。
 この取材を通じて、「こんなソフトが日本にもあったら」と、心から思いました。
 詳しくは9月下旬発売のDairy PROFESSIONAL Vol.3で!
 そうそう、この原稿を書いているとき、その昔、自作PCを組んでCPUのベンチマークテストをしたことを思い出しました。同じことを思い出された方も、結構いらっしゃるのではないでしょうか。