ナンボ? うちの「廃棄乳」損失額

20160520ブログ用

出荷できない乳房炎乳、出荷を控えたい体細胞数の廃棄乳――どの牧場でもあるのが普通です。
ただし、その廃棄乳量(発生量)は牧場によって、けっこう違いがあるようです。

十勝管内のW牧場はあるとき、「うちは1日、どれだけの乳を廃棄して、その損失はいくらなのだろう?」と計算して、愕然としたそうです。
以来、廃棄乳を少なくするために勉強し、情報を集め、良いと思ったことは積極的に取り組んできましたた。
今やそれらが奏功し、搾乳牛156頭の1日当たり生産乳量は6240kgで(1頭平均40kg)、平均体細胞数は6.5万/ml。
乳房炎による廃棄乳は、多いときでバケツ2杯(36L)程度です。
【詳しくは Dairy Japan 6月号で】

ちなみに平成24年度十勝NOSAIデータによると、乳房炎1事故当たりの平均治療費は1万1924円。
また、治療による生乳出荷停止による損失は、平均治療日数が約6日間で休薬期間が4日間と計算すると、約10日分の乳量損失となるそうです。
MASTITIS CONTROL 2(十勝乳房炎協議会)より】

バケツツリー

baketu

兵庫県のH牧場で見つけた知恵と工夫です。
子牛にスターターなどを給与するバケツ、きちんと洗っていますか? 写真はそのようなバケツを洗浄後、乾燥させるためにH牧場さんが自作した「バケツツリー」です。
主な材料は、古いパイプライン。そのパイプラインを適当な長さで切断し、フックとなるステンレス棒を溶接して作ったもの。洗浄を終えたバケツは、写真のようにフックにかけておくだけで、しっかりと乾燥できます。
バケツは子牛にとって大切な食器。衛生的な食器を使って、健康な子牛を育てたいものですね。

酪農にも『アンジェリーナ効果』!?

ブログ0429

4月20日付『DJニュース』で既報、『牛づくりの会』でジェネティクス北海道の伊藤克美氏が報告した、新たなゲノミック評価である、健康形質(耐病性)に重みを置いた『デーリィ・ウェルネス・プロフィット・インデックス』を聞き、『アンジェリーナ効果』を思い出した。

それは、米国の女優であるアンジェリーナ・ジョリーさんが、乳癌と卵巣癌の発生が高くなるとされる遺伝子に変異があるとして、予防のために両乳腺を切除する手術を受けたことを明かし、世界中にインパクトを与えたもの。
乳牛もゲノミック評価で、乳房炎、跛行、子宮炎、胎盤停滞、第四胃変位、ケトーシスの発生リスクが事前にわかれば、酪農現場へのインパクトが広がりそう。

ちなみに米国の大規模牧場での、上記疾病の発生率と淘汰リスクは以下という。
乳房炎12~40%・32.7、跛行10~48%・16.0、子宮炎2~37%・17.1、胎盤停滞5~15%・31.7、第四胃変位3~5%・26.9、ケトーシス5~14%・32.5

農業が大好き

先月、酪農女性の取材に行きました。

その方は、酪農はもちろん、農業が大好きな人でした。
また、チーズも好きで、5年前に工房を建てて酪農業の傍ら、チーズも作っているとのこと。

取材時には自家製チーズ、自分で育てたニンジンなどの野菜がたっぷり乗った手作りパンをご馳走になりました。
思い出したらお腹がすいてきました。とってもおいしかったです。

Dairy Japan5月号の「酪農女性のON/OFF」ぜひご覧ください!!

悪路も走れるMilkTaxi

ミルクタクシー 2

昨夜九州地方を襲った非常に強い地震で被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
さて、写真はカナダ・アルバータ州で見つけた「MilkTaxi・改」です。MilkTaxiは移動式パスチャライザー付きミルクカートで、ミルクの保存と殺菌、哺乳の一連の作業を一つにまとめた便利なアイテム。
この「MilkTaxi・改」は足回りを改造し、タイヤからキャタピラー仕様に変更しています。ハッチが舎外にあること、舎外は舗装されていないことからの改造ですが、これが使い勝手が良いとのこと。
見た目と機能がワイルドになった「MilkTaxi・改」を見た途端、ワクワクしてしまいました。車やバイクのカスタムと同じように、「改造」を見るとアドレナリンが出てしまうのでしょうか笑。