未来は明るい

昨日、DairyJapan連載記事「NEO酪農家」で取材をさせていただいた方々数名をお呼びし「今、どうしている?」などの近況報告を含めたフリートークセッションを行ないました。

 

近隣地域の酪農家同士はもちろんよく繋がり情報交換をしていることと思いますが、世代別で、かつ地域を超えたつながりはなかなかできにくいのではと思い開催しました。北海道・福島県よりご参加いただき、先輩酪農家として、弊誌でおなじみ朝霧メープルファーム(静岡県)の丸山純氏にもご参加いただきました。

NEO酪農家達から今抱える課題や目標に向かっての進み方などさまざまな話題を共有していただき、有意義な時間になりました。丸山氏からは「自分の後の世代にここまで熱意のある人達がいることを知らなかった。」と前向きなコメントを頂き、われわれ編集部も、もっと若い世代から業界を盛り立てていかなければと身が引き締まりました。

今後も「NEO酪農家」は続きます。皆さん要チェックです。ぜひ私を取材してくださいという若手の方(20代・熱意のある方)。ご連絡お待ちしています。

 

防疫体制の強化を

先日、宮崎県へ出張しました。宮崎へ来ると思い出すのは平成22年に発生した口蹄疫と、その甚大な被害です。

宮崎空港ではターミナル入り口などに写真のような防疫マットを設置し、靴底の消毒を促しています。ただ、先日マットを踏むと、一部のマットでは薬液が乾いている様子でした。そして大きな問題は、このマットを避けてターミナルを出入りできるような設置方法であることです。実際にマットを避けてターミナルを出る人の姿も見ました。防疫マットは「踏んでもらう」ものではなく、「確実に踏ませる」デザインにすべきですし、そのためには長さも足りないと言わざるをえません。

隣国では口蹄疫が発生し、農水省をはじめとする関係省庁や機関は注意を呼びかけています。またコロナ禍が落ち着き、海外からの渡航者も増えてきています。そんな今だからこそ、防疫対策の徹底を!

※写真は以前撮影したものです

移行乳の常識が変わる?

分娩後の出荷できない状態にある移行乳。出荷できないからと廃棄することはもちろん、廃棄乳や代用乳と混ぜて給与することは、実はもったいないことかもしれません。アルバータ大学の大場真人教授は今、この移行乳の給与に関する研究は、子牛の栄養管理のホットトピックスの一つだと言います。
移行乳には、さまざまなホルモンや栄養素が豊富に含まれ、子牛の消化・吸収能力を高めると考えられると言います。
子牛を健康に、かつ将来にわたってハイパフォーマンスを発揮してもらうヒントの一つが移行乳かもしれません。詳細は6月下旬にお手元に届くDairy Japan7月号「誰にも聞けない酪農キーワード」で。

想定以上のダメージ

「生産抑制で昨秋に数十頭を淘汰したが出荷乳量は若干下がったくらいだった」と言うSさん(十勝管内)。
そこで年明けにさらに数十頭の淘汰と早期乾乳でようやく計画数量以下にした。
搾乳頭数は結局、2割以上減ってしまった。
Sさんは「生乳の減産は想定以上に搾乳頭数を減らさなければならないものだ。何のための寝床なのか……」と空間が目立つ牛舎で顔をしかめる。
こうした乳牛頭数の減少は、それこそ想定以上の生乳生産基盤の弱体化、産業の後退となり兼ねない。

採食しやすさの違い?

先日、静岡県のO牧場さまへ伺いました。O牧場は搾乳牛をコンポストバーンで管理し、良質乳の生産に力を入れている牧場の一つ。

到着後、牛舎内をぐるりと一周しながら管理の概要をお聞きしている際に気づいことが。

それは、飼槽のあるスペースではTMRの減りが速いということ。写真ではわかりにくいかもしれませんが、ません棒のエリアは連動スタンチョンのエリアに比べて明らかにTMRが減っていました。

この飼槽エリアをタイムラプスなどで撮影・解析したら、「どのような牛(社会的優劣の差)」が「いつ」「どこで」採食しているのかが、より深く理解でき、群全体のDMI向上へのヒントが見つかるかもしれませんね。