それだけエサを食べていれば、もっと乳が出るはずなに…なぜ?

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昨日、帯広で、おなじみの成田修司氏(獣医師:十勝牛群生産管理サービス、全酪連・技術顧問)にインタビューしました。
乾物摂取量(DMI)と飼料費、乳量および健康において、費用対効果はどのように見たらいいのか、という内容です。
Dairy Japan2月号の『特集/“あと一口”で差がつく』の一項です。

「飼料1kgで、どれだけ生乳を搾っているのか」に大きく関わってくるのが、飼料効果〔=乳量(kg/日)÷DMI(kg/日)〕です。
そしてDMIは、飼養管理の影響を受けることは周知のとおりです。

けっこうエサを食べているのに生産反応がない、期待どおりに乳が出ていない、つまり飼料効果が低いというケースがあるそうです。
それはおそらく、エサのルーメン内通過速度が速く、ルーメン内の発酵効率が低く、未消化で糞となって出ているからです。
では、なぜ想定よりもルーメン内通過速度が速くなるのでしょうか?

詳しくはDairy Japan2月号で。

エサ代が安くなった! 驚くほど繁殖が良くなった!

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北海道家畜管理研究会シンポジウムで話題提供した吉川要氏(DJニュース参照)。
帯広市の農場は、乳牛240頭(うち成牛140頭)、牛群平均乳量は1万1000kgで、その優れた遺伝資質は広く知られています。

吉川氏は、選果場残渣物として規格外人参のサイレージ、パン工場から出る食品残渣物(小麦粉・パンくず・ライス)などをTMR調製して、好結果・好成績を得ているそうです。
そして、エコフィードを原料に加えたTMRがもたらした影響として、以下をあげています。

《牛の体調面》
・人参サイレージが加わることでエサの喰い込みが良くなり、夏場でも喰い込みが落ちないので、乳量への影響がなかった。
・分娩後の立ち上がりが良くなり、ケトーシスや第四胃変位での治療牛がなくなった。
・ビタミン剤や消化を促進させる添加剤を1年以上使用していないが、牛群は全体的に健康を維持している。
・糞便はいくらか柔らかくなったが、食滞などによる下痢ではない。
・乳房炎によるダメージが軽減されている。

《繁殖面》
・発情時に牛が泣き叫ぶようになり、誰でも発情に気づき、発情の見落としがかなりなくなった。
・分娩後の初回発情が以前よりも早く来るようになった。
・発情粘液は排出血の量が増えた。
・受胎率が向上した。

《飼料費》
・飼料代が安くなった。
・単純に飼料費が安くなったことよりも、牛の体調面、繁殖面のような変化のように経済的飼料効果価値が上がった。

周産期病が今年多い農場は来年も多い

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道央圏の酪農家有志による道央広域酪農研究会が昨日、長沼町で行われました。
講師は本誌でお馴染みの田中義春氏(空知農業改良普及センター・空知南西部支所・支所長)で、テーマは「疾病を防ぐ技術的対応」です。

酪農場100戸、経産牛5203頭を調べたところ、1年間の周産期病の平均発症率は21%、その幅は0?48%だったそうです。
それは飼養頭数、個体乳量とは関係がなかったそうです。

そして、発症率が去年少なかった酪農家は今年も少ない、去年多かった農場は今年も多い、そうです。
つまり、周産期病が今年多い農場は、同じ管理をしていたら、来年も、再来年も多いということです。

「周産期病は確実に減らすことができる」として田中氏は、その方法を詳しく解説してくれました。
その内容は、本誌連載でも紹介されます。

パーティクル・セパレーター

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昨日、パーティクル・セパレーターの正しい使い方を取材しました。

パーティクル・セパレーターの使い方は、以下の四つがあります。
1 粗飼料を収穫する際、切断長を決めるために、収穫直後に粒度分布を測定する。
2 TMRが均一に混ざっているかどうかを測定する。
3 TMRそのものの粒度分布が適切かどうかを測定する。
4 TMRが選び喰いされているかどうかを測定する。

4は、まず朝の給飼直後のTMRをサンプリングして測定。
そして、その6時間後の残飼をサンプリングして測定。

昨日はこの冬一番の寒さで、日中でも氷点下。
寒かったー。
でも、とても勉強になりました。
その模様は、そのうち誌面、およびDVD(付録)でお伝えします。

忠犬ハチ公の臓器

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昨日、東京大学・農学部に行きました。
正門を入ってすぐに資料館があり、そこに立ち寄ってびっくり!
忠犬ハチ公の臓器の標本が展示されていました。

ハチ公は東京大学・農学部・上野教授の飼い犬で、昭和10年3月8日に亡くなり、ここで解剖検査されたそうです。
ハチ公の死因はフィラリアだったそうです。