今年の一番牧草の栄養価と品質はどうですか?

6月前半の北海道は雨続き。
「平均降水量は平年の1.8倍、平均日照時間は平年のわずか4割」とのことで、農作物の生育や作業が心配されていました。
とくに牧草は、収穫作業が遅れることでの影響が心配され、やきもきしていました。

そして今週、ようやく北海道らしいスカッとした青空となりました。
そして昨日の札幌市の最高気温は31℃。
近郊の江別市をまわったら、牧草収穫作業に追われていました。

農業改良普及センターによれば、「(石狩地区の)牧草の収穫作業は平年よりも4-5日遅れ」。
そして、「この時期の4-5日遅れは影響が大きく、栄養低下がかなり心配される」とのことです。
また、「雨が続いたことで、牧草の下部が蒸れている場合もあり、それがカビにつながることも心配される」とも話していました。

食べました! 牛乳の消費拡大につながる、この商品

食べました! 美味しい!
日清食品が今月1日から発売した『日清レンジ Spa王 ミルクで作るクリームパスタ《シチュー風》』
これは中央酪農会議が日清食品と、『牛乳に相談だ。』の共同販促キャンペーンを展開しているものです。
(もう一つ、ハウス食品の『フルーチェ』も共同販促キャンペーン)

同商品のパッケージには、「牛乳をご用意下さい(約250ml必要)」と大きく書かれています。
http://www.nissinfoods.co.jp/product/cm/show_cm.html?cm_id=276
牛乳を入れて、電子レンジで加熱するだけ。
これはお手軽、簡単です。

「牛乳を普段飲んでいる人に、さらにもう一杯分飲んでもらう」ことと、「これまで飲まなかった人に牛乳を味わってもらい、これから飲んでもらう」ことを区別して対応しなければならないでしょう。
―中略―
まずは前者への働きかけが有効ではないでしょうか。
そのためには、創意工夫が求められます。
直接飲用の増大もさることながら、牛乳の間接的利用による消費拡大を見出す必要があると、筆者は考えます。
【Dairy Japan 2009年6月臨時創刊号『ミルクの本』、第9章、牛乳の消費拡大に向けて、平岡祥孝】より

この商品は、まさに「牛乳を普段飲んでいる人に、さらにもう一杯分飲んでもらう」「牛乳の間接的利用による消費拡大」ですね。
牛乳の消費拡大につながる、こうした商品を、もっともっと開発してほしいです。

だから乳房炎は酪農家の敵なんです!

十勝管内M牧場は、体細胞数が平均6万から8万。
「別に乳質を良くしようと思っているわけではありません」と言います。

「ただし…。酪農家は生乳を出荷しなければ意味がありません。乳房炎は、その出荷をできなくするから敵なんです。うちは、そういう考え方なんです」と話を続けてくれました。

「乳房炎による損失は、乳が出荷できない乳代の損失+エサ代+診療代+薬代+労賃などで、乳代×約2×出荷できない期間(最低10日間)となり、莫大な金額です」

「収入に上限はあるのに、支出は限りなく尾を引くものだ」とMさんは言ってました。

人間が、そういう状況に追い込んでいるのだ

「泌乳量を気にするのであれば、泌乳量を制限している要因を取り除けばいい。牛が乳を出せない状況を、自分がいろいろなところで作っている。それなのに、エサと種で乳を出す方向に持っていこうとするので、牛が体を壊してしまう」

「牛たちにとって、牛舎や搾乳室などが“嫌な場所である”という感覚があれば、それはすべてに影響する。人間にとっては、どうでもいい。あくまでも、牛たちにとって“気持のいい場所”にしなければならない」

「体が汚れている、くさい、などというのは、牛が動物だからではない。人間が、そういう状況に追い込んでいるのだ」

十勝管内のHさんにお会いしたときの取材メモです。
深いぃー話です。