スタッフミーティング

うかがったのは十勝管内O牧場(酪農部門320頭・肉牛部門900頭・従事者16名)。
この日は、酪農コンサルティング巡回のあと、毎月定例の酪農スタッフミーティングでした。

ミーティングの最初の議題は、乳検成績の確認と、それに関連する現場状況。
乳量傾向、泌乳立ち上がり、良かったこと・気になることなどが話し合われました。
足痛の牛を発見したら直ちに情報共有することを再確認し、LINEでの緊急連絡やホワイトボードにも記述するなどして早期治療を図ることを申し合わせました。

次の議題は、繁殖成績の確認と課題。
「ひと月の受胎頭数」の目標はクリアしていることが伝えられ、発情発見の徹底などが話し合われました。

続いての議題は……Dairy Japan 9月号で。

ゲノム評価:CCR(経産牛受胎率)とFS(飼料節減)を検証中

「ゲノム評価」と聞くと、「難しそう」「うちには関係ない」「使い方がわからない」という方もおられるでしょう。
それならば、Dairy Japan 7月号のルポ特集「ゲノム評価を酪農経営に活かすには」を、ぜひご一読ください。
北海道根室管内のO牧場(700頭)は、ほぼ全頭のゲノム評価データを得ています。
そして、そのデータ項目で注目しているのが、CCR(経産牛受胎率)とFS(飼料節減)。
CCRは、1.0ポイント高ければ、経産牛の受胎率が1.0%高いというもの。FSは、数値が上がれば飼料が節減できるというものです。
O牧場は、この二項目に着目し、「繁殖成績が良いうえに飼料を減らせる牛群作り」を進めています。
Oさんは、「うちで検証して、その成果が普及されて地域の酪農が発展すれば嬉しい」と話していました。

「搾乳マニュアル」インドネシア語版

十勝管内のS牧場は、インドネシア人実習生のために、インドネシア語の搾乳マニュアルを作成・活用しています。
無料でダウンロードできる酪農現場マニュアル作成のテンプレート「デーリィNavi」を使ってアレンジし、Google翻訳を使ってインドネシア語バージョンにしたそうです。
「搾乳作業が統一され、もはや実習生に完全に任せられるほど。実習生が入れ替わっても対応できる」と重宝していました。
同牧場は「デーリィNavi」を使って、ほかに分娩・子牛・乾乳・繁殖・給飼と水・蹄・農場衛生も、皆の作業が標準化されるようマニュアルを作成していました。
※詳細はDairy Japan 6月号で。
※デーリィNavi:https://946nokyoren.or.jp/dairynavi/

Dairy PROFESSIONAL 最新号のご案内

 Dairy Japan臨時増刊号《Dairy PROFESSIONAL》最新刊が発売されました。
 本誌をご購読いただいている皆様のお手元に届いた頃と思います。

 今回の特集は【酪農のロスを減らす】
 飼料・資材・経費高騰で酪農経営は過去にない厳しい状況にあります。
 こうしたなかで酪農生産現場で求められるのは「ロス」の見直しとその改善。
 本特集では「エサ」「搾乳」の二つのシーンに分けて、基本を整理し、ロスの原因を探り、そして改善を考えます。
 監修:泉 賢一(酪農学園大学 農食環境学群/教授)

 今までの酪農情報誌の増刊号になかったスタイルで、より実用的に!
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 Vol.24【特集】乳牛を支える肢蹄を見つめ直す
 Vol.23【特集】生産ロスを見直す ~乳質・乳房炎編~ 他

ヒヤリハット:速やかに対処を

写真はミルキングパーラー・ピットの一部分ですが、ここだけでも5カ所、事故防止の改善がなされていました。Dairy Japan 3月号(発売中)のルポ特集『農作業事故を防ぐ現場の実際』で取材訪問した、ホクレン訓子府実習農場です。「“多少の危ないは当たり前”と思ってはだめ」とし、ヒヤリハットがあれば報告し、速やかに対処されていました。
【写真説明】
①階段に滑り止め
②踏み込み消毒槽(容器)の高さを一番下の階段の高さに合わせた
③階段からプラットフォームに移る際に空中を跨いでいたが金網を取り付けた
④洗浄のお湯が高温なのでヤケドしないよう混合栓にした
⑤丸棒だったハシゴを平鉄にした