根室管内のH牧場は、移動可能な「道具掛け」を手作りして、重宝しています。
バラバラに置かれがちな「給飼関連道具一式」を、まとめて掛けることができます。
しかも、これは一度に、ラクラク移動できます!
カテゴリー: 旧・北海道支局だより
搾乳にかける想い、伝える
今年は例年より雪が多く、今だに雪解けが思うほど進まない北海道。
道内各地の多くでは、牧場や牧草地などが、まだ雪に覆われています。
そんななか、車を走らせていると、あるところで道路脇に大きな文字を発見しました。
道東・根室管内の中標津町計根別を東西に走る道路沿いには、シンプルかつ人目を引くようなロールで作られた看板(以下、ロール看板)が設置されています。
そのロール看板は、牧草ロールを、縦3つ×横8列に綺麗に並べられたもので、そのロールで作られた白いキャンバスには、“搾乳魂”という3文字が描かれています。
(ちなみに、この文字はビニールテープを貼って描かれたそうです)
これは、計根別農協の青年部により、毎年雪が降る前の10月に描かれたものです。
昨年は“絆”でした。
同農協青年部に聞くと、「今回の“搾乳魂”は、道を走る人達へ、酪農家の想いを伝えるため。かつインパクトがある言葉を選んだ。想いを込めた」ということです。
その気持ちの通り、青年部員の元気や力強さが伝わってきます。
これからもイキイキと酪農を営んでほしいものです。
残念ながらロール看板の下部が少し雪で隠れてしまっていますが、雪が解け、
緑に包まれた頃、また見に行きたいと思います。
この冬、これは、やって良かった!
分娩牛を見守るための観察室
根室管内にあるI牧場は現在、繋ぎ牛舎で酪農を営んでおり、
さらなる繁殖成績の向上を目指し、日頃から牛をよく観察し、
牧場内で一丸となって繁殖に取り組んでいます。
I牧場では、後継者がしっかりと実力をつけてきたこともあり、
今後を考えて乾乳牛舎を新築しました。
さすが今後を考えているだけあり、話を聞くと、
「この乾乳牛舎は、そのままフリーストールの本牛舎にも進化させられる」とのこと。
今は乾乳牛舎として使われていますが、繋ぎからフリーストールへという、
後継者の飼養管理の発展の手助けとなるであろう、
“将来の展望の可能性”の意味も込めたバトンとしての牛舎となっています。
そんな乾乳牛舎には分娩房がきっちりと整備されています。
(写真を撮ったときは分娩牛がいなかったので残念でした…)
そのすぐそばには、乾乳牛舎を建てる際に設計された
「分娩房観察室」がたたずんでいます。
Iさんは、「この観察室があれば、分娩する牛の観察もできるし、
家にいるよりも、牛を常に気にかけていられる」と、
昼夜を問わず、分娩牛を見守ることができる観察室はとても素晴らしい設備です。
きっとIさん達に見守られながら、元気な子牛が誕生していくことでしょう。