大根には「形」があり、牛乳には「形」がないのは、なぜ?

12月7日付けのDJニュースで報告した教育セミナーで、酪農教育ファーム活動をしている恵庭市・村上牧場・村上隆彦氏は、酪農教育ファーム側の実情を本音で紹介し、セミナーに参加した小・中学校の先生たちは、非常に興味深く聞き入っていました。

そのなかで村上さんは、牧場で子どもたちに話していことの一つとして、「大根」と「牛乳」の違いの話しを紹介しました。

大根と牛乳は、水分はどちらが高いでしょう?

大根の水分は約95%、牛乳の水分が約87%で、大根のほうが水分は高いんです。

では、それだけ水分があって、大根には「形」があり、牛乳には「形」がありません。
なぜでしょう?

牛乳に形がないのは、子牛が飲むためです。
つまり、「大根は命のあるもの」「牛乳は命を育てるもの」だからなのです。

恵庭・村上牧場のHP=http://www.murakami-farm.com/

臭いの少ないスラリー

酪農学園大学(江別市)の圃場で昨日、スラリー散布が行われていました。
このスラリーはバイオガス・プラントの消化液であるうえに、スジ撒きなので、そばにいても、ほとんど臭いが感じらません。

同大学の松中照夫教授は11月に行なわれた北海道TMRセンター連絡協議会・研修会で、この方式になってから、近隣住宅地からのスラリー臭いの苦情はほとんどなくなったと話していました。
(関連記事=Dairy Japan12月号・P.94-95)

ちなみに、この散布タンカーの容量は14tで、圃場10a当たり3tから4tのスラリーを散布しているとのことでした。

「乳質改善大賞」受賞者に見られた五つのポイント

DJニュースにある「北海道乳質改善大賞」授賞式。
その授賞式の後、受賞者6名による特別講演が行われました。

そのなかで、
川崎俊治氏(JAようてい)は「基本技術を徹底している」
小川学氏(JAひがし宗谷)は「乳牛の健康管理に努めている」
畠山政博氏(JAきたみらい)は「乳頭口をとくにきれいにしている」
山岸利明氏(JA士幌町)は「ラクトコーダーを活用して搾乳作業をチェックしている」
水谷善則氏(JA釧路太田)は「前搾りは乳頭1本につき最低5回を実行している」(代理発表)
久保義則氏(JA中春別)は「家族全員が乳質改善に向けて同じ気持ちを持っている」
などと日頃の取り組みを発表しました。

そして、特別講演の進行を務めた田中義春氏(北海道総括普及指導員、本誌連載でお馴染み)は最後に、発表から以下の五つのポイントを再認識したと話しました。

1 牛の体調が良好
2 牛にストレスが少ない
3 牛がきれい
4 乳房炎の早期発見・早期治療
5 食品を扱っているという意識

〈詳しくはDairy Japan 1月号で〉

日本最古の木製サイロ

昨日、胆振管内安平町早来に行きました。
そこには「日本最古の木製サイロ」があります。
昭和5年に建設されたもので、産業遺産としての価値の高い、歴史を物語るシンボル的な存在として、平成16年に早来町(当時)の文化財第1号に指定されています。

早来といえば日本チーズの発祥の地。
日本で最初のチーズ工場は1933(昭和8)年に、このサイロのある遠浅地区に酪連(後の雪印乳業)により建設されました。
それから76年経った今、国産チーズが酪農情勢を左右するものになっています。
国産チーズの消費がもっともっと増えるように、このサイロに祈りました。

ほしければ買えばいいじゃん――それじゃつまんない

十勝管内のM牧場には、年代物(40年くらい前か?)のトラクターが、ロールカッターの駆動用に使われています。
実は、このトラクター、離農する人からわけてもらったものだとか。

「かなりひどい状態だった。エンジンはなかなか掛からないし、ようやく走るだけだった。ハンドアクセルも動かなかったし、燃料ポンプの付け根からはジャージャー燃料が漏れるし、ラジエーターもクーラントがザブザブ出てくるし…」
「でも、いい機会だから、自分で修理してみることにした」とMさん。

冬場で仕事がそれほど忙しくないときに、ディーラーに通いつめて、壊れている個所を見ては部品を取り寄せてもらい、ついに蘇らせた。

Mさんは、「お金を出せば何でもできる。ほしければ買えばいいじゃん。それじゃつまんない」と言う。

【関連】
Dairy Japan12月号(12月1日発売)の特集は『うちのDo It Yourself(自分でできる/自分でやろう)』です。
買うのは簡単。でも「自分に合ったモノがほしい」「使えるものは使っちゃおう」など、“こだわり”や“リサイクル感”から、農場には自作・手作りの施設がたくさんあります。
そこで、全国各地の“うち(牧場)のDo It Yourself”を集めました。
お楽しみに!