良質乳生産の取り組み

Dairy Japan 2月号のルポ特集は、
「良質乳生産の取り組み」です。

「良質乳生産の取り組み」は周知のとおり、
地域をあげて取り組まなければならないものですが、
その際、農協はじめ関係機関の役割は大きいですね。

今回の取材でお世話になったJAは、さらなる良質乳生産、
そして廃棄乳削減対策プロジェクトに取り組んでいます。
そのプロジェクトの担当者は、
乳房炎が生産性や繁殖性などにいかに大きく影響しているか、
また廃棄乳の経済損失がいかに大きなものであるかを強調し、
「牛が健康なら経営も健康だと常々思っている」と熱く語ってくれました。

取材させていただいたのは、体細胞数は毎年10万以下で、
しかも廃棄乳(検定乳量と出荷乳量の差)は0.7%と極めて少ないM牧場。
上の写真は、M牧場の砂のベッドです。
「砂のベッドはカウコンフォート、牛体の清潔、そして乳質に大きく貢献している」
とMさんは説明してくれました。

詳しくはDairy Japan 2月号で。

レア物:オランダで人気の「牛バッグ」

本誌「海外だより」でお馴染みの、オランダ在住の農業ジャーナリストであり、本誌提携EU通信員のヴェセリンク氏から、「牛バッグ」(写真)が送られてきました。

実はこの「牛バッグ」、オランダではとても人気があるそうですが非売品で、酪農家だけしか手に入れることができない代物だそうです。
だから、コレクターの間では垂涎アイテムになっているそうです。
ヴェセリンク氏も初めは入手できなかったそうですが、「Dairy Japan社へぜひ送りたい」と話したら入手できたそうです。

「酪農家だけしか手に入れることができない代物」―日本でも、ぜひほしいですね。

今年も弊誌および当ホームページのご愛読を賜り、誠にありがとうございました。
来年も何卒よろしくお願い申し上げます。
来年が皆様にとりまして、より一層良い年になりますよう、心よりお祈りいたしております。

これこそ酪農経営者としての面白み

以下は、宗谷管内のKさんの言葉です。

産業が活気づくために、酪農経営者として、何かに挑戦することが必要。
それぞれの経営者は、それぞれの代で、何かに挑戦してきたはず。
『これを自分の代でやった!』というものを作り上げることが、
酪農経営者としての面白みであり、やりがいだと思う。

普遍の名言だと思います。
詳しくは来週発売の、Dairy Japan 1月号で。

「隔柵」ではなく「隔棒」(よりフリーなパーティション)

石狩管内のK牧場は、乾乳牛舎(フリーストール)のサイド・パーティションを、
ループ型から「棒型」に変更しました。
「牛にとって、より自由度が高く、これは良い」とKさんは好感触です。

「乾乳牛舎の居心地を良くする(コンフォートを高める)ことを優先して、
まず乾乳牛舎に設置したが、
搾乳牛舎でもこの棒型は良いと思う」とKさんは言います。

万一、牛が「棒」に寄りかかったりしても大丈夫。
棒は弾力があり、それを想定したジョイントになっていました。

病気激減、個体乳量は前年比111%の伸び

十勝管内のS牧場(経産牛165頭、未経産牛135頭)は、
分娩移行期(乾乳および産褥)の飼養管理改善に取り組んだところ、
経産牛1頭当たり乳量8409kgだったものが、
1年で9362kgに引き上がりました。
前年比+953kg、111%の伸びです。

取り組みのポイントはいくつかあるのですが、
一番のポイントは、乾乳群のエサを薄い栄養濃度のTMR(ほとんどが粗飼料)
としたことです。
詳細は、来週発売のDairy Japan 12月号をご覧ください。

また、「過去10年間でクロース・アップ期のエネルギー給与に関する推奨値がどんどん低くなっている」
「乾乳牛のDMIは非常にばらつきが多いため、それぞれの牛群のDMIを把握することがクロース・アップの飼料設計の出発点になる」
と極めて重要な内容が解説されている書籍「移行期を科学する」(好評発売中)
も併せてお読みください。