酪農にも『アンジェリーナ効果』!?

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4月20日付『DJニュース』で既報、『牛づくりの会』でジェネティクス北海道の伊藤克美氏が報告した、新たなゲノミック評価である、健康形質(耐病性)に重みを置いた『デーリィ・ウェルネス・プロフィット・インデックス』を聞き、『アンジェリーナ効果』を思い出した。

それは、米国の女優であるアンジェリーナ・ジョリーさんが、乳癌と卵巣癌の発生が高くなるとされる遺伝子に変異があるとして、予防のために両乳腺を切除する手術を受けたことを明かし、世界中にインパクトを与えたもの。
乳牛もゲノミック評価で、乳房炎、跛行、子宮炎、胎盤停滞、第四胃変位、ケトーシスの発生リスクが事前にわかれば、酪農現場へのインパクトが広がりそう。

ちなみに米国の大規模牧場での、上記疾病の発生率と淘汰リスクは以下という。
乳房炎12~40%・32.7、跛行10~48%・16.0、子宮炎2~37%・17.1、胎盤停滞5~15%・31.7、第四胃変位3~5%・26.9、ケトーシス5~14%・32.5

酪農家だからできちゃうんです!

ホルとジャージー

ジャージー種は趣味で飼い始めて、10頭ほどに増えたという根室管内のH牧場。
「ホルスタイン乳+ジャージー乳のブレンド乳(ハーフ&ハーフ)は飲んで美味しいし、ジャージー乳はシチューに使うと最高に美味しいですよ」とのこと。
酪農家だからこそできる醍醐味ですね!

抱きしめたい!

繁殖管理板

「パソコンもいいけど、一番使っているのは、これかなぁ」と根室管内Yさんが指したのは繁殖管理板でした。
「一番目につくし、イメージでとらえることできるんです。この牛が妊娠した、あの牛はまたまた妊娠したというように、絵(その牛の姿)として自分の頭に入るんです」とのこと。
さらに、「あーこの牛、また搾乳牛舎に帰ってきてくれるとか、おーこの牛、前はけっこう乳を出していて、もう年だけど、また望めるかなとか、これ(繁殖管理板)を眺めながら想いにふけるんです」
「これを眺めていると、牛ってすごいなって思います。思わず抱きしめたくなる牛がいっぱいいるんです」と熱く語ってくれました。

「資格」は不要、「資質」は大事

資質

「育成牧場で一番大切な要素は『誰が育てるか』ということ。特別な資格は必要ないが、資質は必要だ。そして資質を高めていくことが大事だ」と語る釧路管内の公共育成牧場の場長さん。
「どれほど立派なマニュアルやプログラムがあっても、それを実行するのは人である。決められたことをやり通す意志の強さ、生命をいつくしむ心があって、はじめて目標を達成できる」と熱く語ってくれました。
詳しくはDairy Japan 3月号をご覧ください。

子牛の顔色??

子牛の顔色

「ずっと以前、『熱のある子牛は顔色が違う』と利用農家さんに言われ、その意味がわからなかったんです」と笑うのは釧路管内の公共育成牧場の場長さん。
「しかしそのうち、その意味がわかるようになりました。子牛は発熱すると、目の周囲に鳥肌が立ち、毛が逆立つんです。それを『熱のある子牛は顔色が違う』と表現されていたんですよ」とのこと。
「うちのスタッフは、そこにも注視しながら飼育にあたっています」と話していました。
詳しくは Dairy Japan 3月号で。