次世代閉鎖型牛舎システムで暑熱対策

2016 年 6 月 6 日

Filed under: — maetomo @ 3:08 PM ニュース

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パナソニック環境エンジニアリング株式会社あ6月3日、栃木県内で「次世代閉鎖型牛舎システム」の見学会を開催した。同牛舎システムは、閉鎖型牛舎のクロスベンチレーションを基本とし、吸気側・排気側の両面にファンを備えて強制換気する。これによって、牛舎内にムラのない風を作り出し、乳牛の体感温度を下げてヒートストレスを軽減する。
米国など酪農先進地域でもクロスベンチレーションタイプの牛舎は多く見られるが、それらは排気側のみにファンを設置したもの。吸気側にもファンを用いてプッシュ&プル式とした理由について宇都宮大学大学院の池口厚男教授は、「吸気側にもファンを用いることで、牛舎内を陽圧にすることができる。食品工場などでも衛生管理のため屋内を陽圧に保つ例が多い。牛舎にも陽圧環境を整備することで、伝染病などのリスクを抑えられることがポイント」とその理由を話した。
同大学による次世代閉鎖型牛舎システムの経済効果は、モデルとなった栃木県・グーリーンハートT&Kのケース(初産牛80頭)で、年間約565万円のプラスだった。設備投資や光熱費、乳量増に伴う資料コストの増加はあったものの、とくに夏場の期待乳量が従来の開放型牛舎システムに比べて約7kg/頭・日多かったことや受胎率が良かったことなどがプラス要因に働いた。ちなみに、この数字には乳房炎治療コスト(実感として乳房炎頭数が減少した)や個体販売の売り上げは含まれていない。

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