跛行の観察眼を鍛えよう 雪印種苗/ジンプロ/酪農学園大学
2014 年 6 月 3 日
雪印種苗は6月3日、酪農学園大学で、「暑熱ストレスと跛行対策~フットシグナルの観察による跛行牛の早期発見~」と題したセミナーを開催した。
ジンプロ アニマル ニュートリション ジャパン インク、酪農学園大学が共催。
講師はジンプロ社で飼料栄養研究員を務めるダナ・トムリンソン博士。
同博士は、蹄病の発生は、暑熱ストレスを受けた1~2カ月後にピークとなることから、暑熱対策をはじめ、蹄病をいかに早く発見して処置するかが重要であり、その観察眼を鍛える必要があると語り、以下を解説した。
蹄病モニタリングとして有効なのは「ロコモーション(跛行)・スコア」。
そして、もう一つ、蹄病モニタリングのお勧めは「フットシグナル」。
これは牛が何か不快に感じていることを示すもので、跛行の徴候を早く発見できる。
しかも、繋ぎ飼い、フリーストール、フリーバーン、放牧など、いかなる飼養形態でも発見可能である。
正常であれば、両肢がしっかりと地面に着いており、肢幅と尻幅が同じ程度である。
また、蹄はほとんど外向き(外股状態)にならない(正中線からの回転角度が15度以内である)。
同角度が15~40度は蹄病の疑いあり、40度以上は確実に蹄病を起こしている。
イリノイ大学の研究によると、蹄が外向きになると、その回転角度が大きい牛ほど生産寿命が短くなる。
フットシグナルの観察
1 繰り返し片方の肢からもう片方の肢へと、常に繰り返し体重をかけ替える。
2 牛体の正中線に対して肢の向きが平行ではなく、開いている(外股)。
3 牛床や段差のある場所の縁に立っている。
4 肢を休ませる。常に片方の肢を、もう一方の肢の前方もしくは後方にずらして地面に着けている。
5 横に動くときに、両肢の負重のバランスが悪い。片方の肢を素早く動かして反対の肢をかばう。特定の肢に負重することを嫌がる。
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