第一次産業なくして日本は成り立たない:TPP首脳会議(バリ)報告会
2013 年 10 月 11 日
日本の畜産ネットワークは、10月11日、都内で、TPP首脳会議(バリ)の報告会を行なった。
APEC閣僚会議・首脳会議が10月4日からバリ島で開催されているなか、TPPの閣僚会議・首脳会合が、10月6・8日に開催された。日本の畜産ネットワークでは、5~10の日程で、代表団12名を現地へ派遣し、情報収集と重要5品目などを守り抜くよう要請を行なった。
報告会には日本酪農政治連盟、全国肉牛事業協同組合、(一社)日本養豚協会、(一社)日本食鳥協会、(社)日本養鶏協会および(公社)中央畜産会から計8名が集まり、おのおの報告および感想を述べた。
報告会で中央畜産会の伊佐地誠氏は、「6日には経団連米倉会長と意見交換をし、今後早い段階で畜産団体と経団連とで話し合うことを合意した。また、7日に行なわれた自民党TPP交渉派遣議員団、政府交渉団、民間団体との意見交換・レセプションに参加した際には、普段なかなか得られないような情報交換ができた。市場アクセス分野については、年内妥結を目的としているが、実際に具体的な交渉は進んでいないという印象を受けた」と報告および感想を述べた。
また、全国肉牛事業協同組合の山氏徹理事長は、「なぜこんなに急ぐ必要があるのか、というのが率直な感想。そしてTPPで生活が良くなるのは、一部の企業の人だけだと確信を持てるようになってきた。規模拡大をし、強い農業を作ろう、そうすればバラ色の生活が待っているというようなことを耳にするが、私は決してそうはならないと思う。宮崎の口蹄疫で30万頭もの動物を殺処分したとき、あの地域はどうなったか。まず、商店街が閉まってしまった。第一次産業がその地域にかなりの活力を与えているということだ。これは日本全体でも言えることであり、第一次産業なくして日本は成り立たないと強く思っている」と、自身の意見を述べた。
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