世界初、ネオスポラの感染制御に成功 帯畜大ら
2013 年 6 月 7 日
帯広畜産大学原虫研究センターの西川義文准教授、東海大学工学部の黒田泰弘講師、北海道立畜産試験場らの研究グループは、世界で初めて、ウシの流産の原因となる家畜原虫病ネオスポラに対する感染制御に成功した。
畜産業においては各種原虫の感染による産業動物の経済的な損失が問題視されているが、そのなかで、ネオスポラ原虫に対する有効な薬やワクチンはなく、本症に対処することはできなかった。
また、これまでのワクチンは、生きた病原体あるいは死滅させた病原体を使用して作製されていたが、安全性や効果が不十分だった。
そこで、西川准教授らの研究グループは、原虫由来成分を封入した、新しいタイプのワクチンを開発し、それにより、動物に対する安全性を高め、免疫反応を効率的かつ強力に誘導することを可能とした。
そして今回、世界で初めて、ウシにおいてネオスポラ原虫の感染を制御することに成功した。
この研究成果により、ネオスポラ原虫に対するワクチン開発の実用化が大きく前進することが期待される。
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