生産コスト低減技術開発の成果発表会:畜産技術協会
2013 年 2 月 22 日
社団法人畜産技術協会は22日、東京都内で「生産コスト低減畜産技術開発推進事業成果発表会」開き、全国の関係者ら約80名が参加した。酪農分野では4講演が行われた。
澱粉分解酵素利用による各種ホールクロップサイレージ・発酵TMRの品質改善では、雪印種苗株式会社の石田聡一氏が発表した。澱粉分解酵素であるセルラーゼおよびアミラーゼを稲WCSやトウモロコシサイレージに添加したことで酸度やエタノール含量が高まった可能性があるとした。
東京農工大学の佐藤幹准教授は、二糖類(トレハロース、セロビオース)を用いた飼料添加物の開発により、「DMIが低下しやすい自給飼料体系においても、二糖類の添加がルーメン発酵の向上と乳中抗酸化活性の改善が認められる」と報告し、CLA(共役リノール酸)含量が高い生乳生産の可能性などを示唆した。
千葉県のNPO法人エコグループからは「河川堤防草を有効利用した乳牛用発酵TMRの開発」について発表があり、堤防草ラップサイレージを原料割合で22%用いたTMRは乳量20から30キロ程度の泌乳牛には十分に対応可能とした。
石川県立大学の石田元彦教授はコントラクター運営の経済性を、稲、麦、ヨシ(葦)サイレージについて調べた結果を報告した。他に肉用牛の試験が2題、報告された。(文責:関東支局)
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