国内外の酪農事情を学ぶ
2010 年 3 月 17 日
株式会社オールインワンは3月15日と16日、都内で「2010年海外研修国内版」セミナーを開催した。本セミナーは「畜産・酪農成功・発展への2日間」をテーマに開かれ、国内外の酪農経営、飼料穀物事情など六つの講演が行われた。
このなかで、岩手県葛巻町・中村哲雄氏(前・葛巻町長、現・酪農家・獣医師)は「元気の出る農業イノベーション」を講演。自身が長く携わってきた葛巻町の町政や畜産振興、環境対策などについて話した。中村氏の講演要旨は、以下。
中村氏は町政に企業的感覚を持ち込み、地理的に不利な同町の活性化に尽力。また、「酪農とワイン」を町の基幹産業とし、公共牧場を中心とした事業の多角化(乳製品製造、グリーンツーリズムなど)を実践。合わせてクリーンエネルギー政策にも注力し、地域内外から注目されてきた。
こうした事業の成功と注目によって、町には次代を担う後継者が育つとともに、町が運営する事業にも若い世代の職員が集まるようになった。
中村氏の持論は「日本人の飲む牛乳420万tは、国内で生産すべき」で、酪農・畜産振興は、雇用・所得の向上、商工業への波及効果、食糧問題に貢献している自身と誇り、次世代後継者の確保、など地域が抱える問題の多くを解決すると断言する。
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