年度内の生乳需給は大きく緩和

2009 年 12 月 25 日

Filed under: — maetomo @ 2:25 PM ニュース

 社団法人 日本酪農乳業協会(j-milk)は12月24日の需給等専門部会で今年度末までの生乳需給見通しを策定。25日に公表した。
 発表によると、年度末までの生乳生産は「近年の水準と変わらず緩やかな減少にとどまる」と予測される。一方需要については、飲用、バター・脱脂粉乳、その他乳製品とも減少傾向にあり、需給は大きく緩和するとみられる。

 こうした需給見通しを通じてj-milkは、「このままの状況が続けば22年度以降の需給はより厳しくなることも想定され、予断を許さない状況にある」とし、酪農乳業関係者は以下の三つの事項に取り組むべきとした。
1.生乳需給動向の把握と共有化
2.生乳需要拡大のための取り組み
3.飲用牛乳類の不需要期対策

****以下、需給見通しの概要****

【生乳生産】
・北海道=393万7000t(100.7%)
11月以降も前年を超える水準の生産は続くと見込まれる。ただし、21年度当初の予測より若干下振れする見込み。
・都府県=384万8000t(97.8%)
7月以降、減少率は小さくなっており、今後も同様に推移すると見込まれる。21年度当初の予測よりも若干上振れする見込み。
・全国=788万5000t(99.3%)

【牛乳等生産量】
・牛乳=308万4000kl(89.1%)
年度当初より前年を大きく下回る水準で推移。今後も同様に推移する見込み。
・加工乳・成分調整牛乳・乳飲料=187万3000kl(112.6%)
年度当初より前年を大きく上回る水準で推移。今後も同様に推移する見込み。
・はっ酵乳=82万8000kl
6月以降、堅調に推移。今度も同様に推移する見込み。

【用途別処理】
・牛乳等向け生乳処理量=420万1000t(95.2%)
牛乳以外は堅調に推移するものの、牛乳の消費が大きく減少している。
・特定乳製品向け=204万7000t(111%)
牛乳等向けの減少、その他乳製品向けの減少により、増加。
・その他乳製品向け=156万2000t(97.1%)
10月のチーズ向け乳価の改定後、チーズ向け処理量は回復するものの、年度では減少。

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