「多様さ」をまとめるコーディネーターが重要:平成21年度エコフィード全国シンポジウムで
2009 年 12 月 3 日
12月3日(木)、茨城県つくば市で、「エコフィードをきっかけに」と題して、
平成21年度エコフィード全国シンポジウムが開かれた(主催:畜草研、配合飼料供給安定機構)。
全国から340名の関係者らが集まり、現状把握と課題克服の道筋などを検討した。
基調講演で、阿部亮氏(畜産・飼料研究所、前日大教授)は、「これからのエコフィードと日本の課題」と題し、エコフィード事業の推進母体と形態は非常に多様。この多様さが畜産農家の規模や生産方式の多様さとリンクし、より多くの畜産農家がエコフィードを利用できる形がつくられつつある。目標を飼料ベストミックスにおき、輸入飼料への依存度を下げ、自給飼料と食品副産物を混合したTMRに置き換えていくなど、飼養技術の開発が必要」などと語った。
講演は、「エコフィードを利用したTMR製造利用マニュアル」(新潟大学・今井明夫客員教授)、「エコフィード利用豚肉の嗜好性と消費者イメージ」(畜草研・佐々木啓介氏)、「エコフィード給与豚肉の特性と評価技術」(宮崎大学・入江正和教授)、「発酵リキッドフィーディングの展開」(畜草研・川島知之氏)、「圃場残渣の飼料利用に向けた課題」(名古屋大学・淡路和則教授)の5題。
今井教授らは「エコフィードを上手に利活用していくには、たくさんの農家や関連業者間で、その排出元から利用農家まで顔の見える関係の構築と、そのためのコーディネーターが重要」などと述べた。
最後に、パネルディスカッション「エコフィードをきっかけに」が開かれた。パネラーは、米持千里氏(日本科学飼料協会)、増田淳子氏(ジャーナリスト)、吉田宮雄氏(長野県畜産試験場)、宇宿圭太氏(茨城県・瑞穂農場)、川上寛幸氏(関紀産業)、歌丸恵理氏(農水省生産局)。
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